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普段の避難タワー〔4152〕2014/08/28

普段の避難タワー

2014年8月28日(木)薄曇り

う〜ん、なかなか夏の青空、という訳には参りませんな〜。
それはともかく、ここは南国市前浜の浜窪地区。今年3月に完成した、津波避難タワーの上。この界隈に高台はなく、津波から避難する場所の構築が急がれておりました。
この、写真を撮影した避難スペースの高さは12.27m。津波高の最悪想定から、十分に逃げられる高さ。この避難施設は、いかにも避難施設で、何も無い殺風景な風景。しかし、ここから眺める風景はなかなかのもの。太平洋、そして香長平野。

昨夜、中土佐町の池田町長のお話を聞きながら飲みました。中土佐町。1707年、宝永4年の南海地震では、現在の久礼の平野部はほとんどすべてが津波で海没した記録が残ります。海岸近くに鎮座まします久礼八幡宮さんは、その津波で社殿もなにも、流されてしもうたと言います。そんな久礼。
で、割合に山に囲まれちゅうイメージがあり、地震が発生したら山の方へ避難すれば良いのかな、と思いましたら、違いました。ヒトが歩いて避難する速度を計算すると、山まで逃げられない地域が海岸線を中心にかなり広いエリアになっちょります。そこで、避難タワーが建設されました。
2基建設予定で、現在完成しちゅうのは1基。それこそ、八幡様の海側、少し左。
ここは歴史的文化的景観の保存地区で、その景観にも配慮したデザインの避難タワーになっちゅうそうです。まだ、見に行ったことありませんが。

大事なことですね、避難タワーのデザインや在り方。
百何十年に一度の大津波に備えるものですが、普段は、結構邪魔になる巨大構築物。命を守る為とは言え、それが存在することが多大なストレスになるようでは、いけない。その辺の考え方は、かなり重要やと思います。
中土佐町のカツオ船団が母港とする、気仙沼の話を、池田町長がされておりました。
他の地域では、街そのものを全部高台に移転する、という所もあるようですが、気仙沼は、現在の場所から街を動かさない決定をしたそうです。そして巨大堤防もつくらない。
そのかわり、避難する施設や津波に耐えられる冷凍施設などを次々に構築。これは、気仙沼が、海の恵みによって初めて成り立っている街である、という認識から、海から離れたら気仙沼の存在意義がなくなる、という風に考えた訳です。なかなかすごい決断。しかし、これから避難施設や高台移転を考える際に、大切なことを教えてくれます。

久礼の避難タワーは、もちろん頑丈な、シビアな構造計算のもとに構築されたもの。しかし、その外側には檜の木材を貼付けたりして外観に配慮。しかも。
ベンチなどを並べ、普段から、町民の憩いのスペースに開放しちゅうがですね。
海沿いなので、もちろんタワーの上からの景色は抜群で、夏には風も吹いて涼しい。なので、毎日、街の人々が上ってきてお弁当を広げ、談笑し、くつろぐ場所になっちゅうそうです。
これはとても大切なこと。町長は、これは、毎日避難訓練しゆうみたいなもの、とおっしゃっておられました。

実は、久礼の街中には、大きな避難施設を構築する場所がない。なので、海側に建設せざるを得なかったそうです。町民からは、地震が発生した後、海へ向こうて逃げれるか、という批判もあったと言います。確かに心理的には少し厳しい。しかしスペースがそこしかない。
そこで、普段から憩いのスペースにすることで、そこにやって来る時間を身体に染み込ませ、抵抗無く避難して来れるようにする、という考え方。なるほど。

南国市の海岸近くにも、ここを含め、14基の避難タワーがつくられました。小生は、命山(人工高台)をもっとつくって、普段は公園に、津波がきたら避難場所に、というのが良いと思いゆうのですが、この、最近つくられた避難タワーも、普段から、地元の人々が活用できるスペースにしちょくことは、大切ながやないかと思いよります。それが、スムーズな避難にもつながるし、百数十年に一度の為の巨大構築物の存在意義も増してくると考えるのであります。

この目の前を流れる川は、後川の放水路。太平洋への出口を「切戸」と言います。藩政期、文化12年の物部川大洪水の際に、陸地であったその場所が決壊し、氾濫した物部川の水がそこから太平洋に流れ込んだ、と言われる場所。なので切戸。
「亥の大変」と呼ばれたその大洪水でも、多くの人命が失われました。氾濫を防ぐための放水路がつくられ、そして避難タワー。徐々にインフラは整備されますが、それを、普段、どう使い、維持し、親しみ深いものにしていくか。久礼の例は、ヒントを与えてくれるような気がします。


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