長時間豪雨、まだ続きます〔4128〕2014/08/04
2014年8月4日(月)まだ降りよります
先ほども、また、結構ガイに降りよりました。これほど長時間降り続ける豪雨も、ちょっと記憶にないですね。この写真を撮影しゆう頃、つまり今朝の5:30から6:30の1時間に、高知市では62mmの雨。いいかげんにしてもらわんと困ります。高速道路は、川之江東JCTからこちらが今も通行止めで、国道32号線、33号線は開通する気配もありません。雨量規制なので、もうちょっと雨がやまんことには規制解除にはならんのでありましょう。
昨日と違うのは、伊野から愛媛県の西条市へ抜ける国道194号線が通れること。これは、随分と違います。朝6時に工場を出発する大阪便は、雨の中、そちらの方向へと向かって行きました。
県内、降り始めから1000mmを超えるという場所もあり、被害が出ております。しかし、まだ、高知県内では犠牲者がでてない、というのは、たいしたもんだと思います。
高知は、昔から水害に悩まされてきた県。かつては台風銀座とも呼ばれ、大規模な水害に何度も遭うてきた高知県。なので、大雨に対する対策は、たぶん、日本一進んじゅうものと思われます。
一昨日昨日と降った雨の量は、他の、大雨に慣れてないエリアだと、大水害になっちゅう量やと思います。たしかに高知でも、あちこち冠水したり土砂が崩れたりしましたが、まだ、人命の被害は報告されてない。住民の、水害への意識の高さ、備えと、水害対策インフラ整備のおかげかも知れません。
そんな高知でも、記録破りの長時間大雨は、やはりコタいます。昨日は鏡川が氾濫しそうだ、という報道が全国に流れておりました。もし、鏡川が氾濫したら。高知市の市街地は完全に浸水してしまいますね。被害の大きさは想像もできません。
しかし、今回は、何とか氾濫には至りませんでした。FBとかで話題になったように、鏡川上流の鏡ダムで必死に放水量をコントロールした皆さん、ご苦労様でした。職人技、とも言われております。
鏡ダムは大雨で満水量を超えました。しかし、それでも、少しでも下流域の氾濫を食い止めようと、流入量よりも少ない放流量にして、あと2mくらいのところを必死でコントロールしておったようです。
こういった社会インフラのソフトウェアの問題は、なかなか難しいものがあります。昔、高知市で大水害があった際、鏡ダムの放流が適切でなかった人災である、ということで裁判が起こされたこともあります。人間がやることで、しかも技術的にはなかなか難しい問題。そんな歴史がある鏡ダム。今回は、賞賛の声が大きいようです。
一方、宇治川放水路。
いの町枝川は、大雨のたんびに宇治川が溢れて浸水しよった地区。そんなこともあって長い年月かかってつくられた宇治川放水路。山を抜いて仁淀川に直接流す放水路。住民の思いが実ってやっとこさ放水路が完成したので、もう、大雨が降っても枝川も大丈夫、と大部分の住民が思っておりました。しかし。
結局、仁淀川の水位が想定外の大雨で上がってしまい、このままでは放水路を逆流して、かえって浸水が広がる、という判断で、水門が閉められたそうです。
枝川は、また、水没してしまいました。
インフラの設計とソフトウェア。実に、本当に難しい問題です。
写真は今朝の物部川。会社の裏の土手から撮影してみました。左端に見えるのが弊社南国工場。向こうに架かる橋は土佐くろしお鉄道の橋。
今日はご覧のように、左右の堤防の間いっぱいに水が流れております。普段は、鉄道橋の辺りは向こう岸の近くを流れ、しゅっとそこで西に流れ下って、この眼に前の土手沿いを流れていく物部川。
川の真ん中に樹々が見えますが、あそこは普段は陸地。こちら側の岸から歩いて行けます。
川というのは、普段の表情と増水した時の表情がまったく変わってしまいます。藩政期に野中兼山さんの土木工事によって流路が固定されて以降も、なんども大水害に見舞われてきた物部川流域。
明治期まで、実に何度も大洪水を起こしてきた物部川。
今は、堤防も大きく頑丈になり、上流のダムによる水量調節もあるのでしょう、氾濫することもなくなりました。今回くらい降っても、まだ、こんな感じです。
しかし自然をなめたらいけません。
近年の気象状況を見るにつけ、何が起こってもおかしくない、と思わんといけません。大自然に、人間が勝つ、などと思い上がってはいけません。
それはともかく、もう、いいかげんに、雨も上がってくれんと困ります。