牧野少年の志〔3735〕2013/07/07
2013年7月7日(日)蒸せます
それにしても蒸せます。昨夜は、結局、扇風機をつけっぱなしでした。それでも朝起きたら汗でべとべとしゆう感じ。気温がそこそこで湿度がすごい、そんな日が続きます。体調管理にはこじゃんと注意せんといけません。
さて。
今朝は、浦戸湾七河川一斉清掃。高知市の、浦戸湾に流れ込む川の流域で、市民がたくさん出て来て一斉に掃除をします。このイベントの起源は、たぶん、鏡川の一斉清掃。小生が小学生の頃に始まりました。町内会長をしよった父親に連れられ、掃除道具一色を家から運んで、潮江橋と天神橋の間の鏡川の清掃をしました。毎年。それから40年。
最初は鏡川だけやったのが、今では七河川に広がり、夏の風物詩になった感があります。今朝は、まあ、暑かった。河原の葦原に落ちたゴミを拾い、かなりキレイになりました。もう、汗ビショ。
で、汗をかいたついでに、清掃終了後、五台山へ走りに行ってきました。
家から若松町を抜け、青柳橋を渡って、五台山を上る車道を一気に頂上まで。それからちょっと下り、年間パスを持っちゅう牧野植物園に入場。今、園内は、夏の植物が咲き乱れ、濃い緑が溢れちょります。夏の雰囲気満載で、結構エイ感じ。
写真は、牧野植物園内の、お馬路。これを東へと下っていくと、長江という集落。そこの鋳掛屋さんの娘、お馬さんが、現在の牧野植物園内にあった竹林寺南坊の住職と、なってはならない恋仲になり、幕末大スキャンダル事件に発展したがはご承知の通り。その、お馬さんが毎日通うた路、お馬路。
園内のお馬路も、今の季節は夏草に溢れ、クモの巣には注意せんといかんですけんど、エイ感じです。ヘビはよう見ませんでしたが、トカゲが、何匹も眼の前を横切っていきました。
人間は地球上の動物。ですき、地球上の大自然の中で、生きていくようにできちょります、当たり前ですけんど。で、本能として、植物の中で過ごすことに安心感とか喜びとかを覚えるがかも知れません。
牧野富太郎博士は、そんな本能が人一倍強かったがでしょう。草の中で過ごすことを無上の喜びとした牧野博士。確かに、彼は、若い頃から非常に野心的で、猪突猛進ではありました。しかし、自分の本能であるところの植物への興味を、自分の本能である野心と結合させ、見事に結果を出していった日々。金銭感覚に乏しく、妻にとてつもない苦労をかけ、周囲にちょっとだけ迷惑をかけながら、それでも思うことをやり、突き進んだ人生。
ここ、牧野植物園へ来ると、いつも、そんな牧野博士のことを考えてしまいます。
牧野富太郎さん、植物学者になろうと決めたのは佐川で暮らす少年時代。その牧野少年が18歳頃に自分で決め、制定した自分を律する規範があります。「赭鞭一撻(しゃべんいったつ)」という覚え書き。それを、一生、自分の生きて行く規範とした、牧野博士。
その赭鞭一撻15条を、以前、現代語に約してご紹介したことがあります。
2004年2月7日、2月13日、2月20日、3月3日、そして4月3日と、5回に分けて。18才の志。
やはり、大切なのは、志の高さ。