三嶺、危機一髪!〔3650〕2013/04/13
2013年4月13日(土)快晴!
にっこり10周年まであと4日。まあ、それとは関係なく、今日は一人で三嶺へ登りに行っちょりました。ホントに久し振り。なんちゃって登山愛好家の小生としては、雪山はまだようやりませんき、三嶺も冬の間は登りに行ちょりませんでした。たぶん、去年の11月3日以来。
もうそろそろ登りやすうなっちゅろう、というのと、天気予報で本日がピンポイントに良いお天気。こりゃあ行って来んといかん、と、決めたのは昨日でした。
良かった〜、ホントに。
お天気は、今までの三嶺登山の中でも最高。これ以上のコンディションは望めんでしょう。風も弱く、空はずうっと快晴。
三嶺は、標高1893mですが、何が素晴らしいと言うて、その大自然。高知県側の光石登山口から普通に登ったら4時間近くかかる山ですが、高知県人にとって三嶺は特別。どのルートから登っても、悠久の時間を感じさせてくれるようなすごい迫力の大自然は、他の山では味わえんようなもの。ブナを中心とする原生林は、まあ、行ってみんとわからんと思います。巨木の森。
今日は、そんな巨木の森、原生林も堪能できたし、頂上からの眺望も最高。気温も過ごしやすく、言うことのない登山でございました。頂上近くやカヤハゲ界隈には雪も残り、この写真のような感じで、素敵に登ることができたのであります。
ところが。
事件は、標高1170mの「さおりヶ原」まで下ってきたときに起ったのであります。
頂上でお湯を沸かしてお昼ご飯を食べたりしたので、お腹が、少し、大きい方をもよおしてきました。さおりヶ原には休憩小屋とトイレがありますので、そこのトイレで用を足そう、と思いながら下りてきました。そして、3つあるボットン便所のうちの一つに入って、いつもの習慣で鍵をかけて、そして無事、用を足したのであります。それから、鍵を開けて外に出ようとすると。
鍵は、つまみを横にすると鍵がかかり、縦にすると開く、というタイプのもの。それを縦にして、ノブを廻して。ん?開かない。
何度も鍵を廻してみますが、ロックがかかった状態に変化はない。閉じ込められた!いったいなんのトラップだ、これは。
またこのトイレが、割合新しい、頑丈なつくりのもの。簡単に、叩いて壊せるようなもんぢゃあない。
荷物は、休憩小屋のところに置いてきちゃあるので、非常に軽装の上に、携帯電話もない。こりゃメッタ。
そこで、冷静に、窓がどんなになっちゅうか、見てみました。ホッ。結構高い場所ではありますが、なんとか、自分の身体やったら出られそうな窓が。良かった〜!
で、ロックがかかっちょった窓を開け、なんとかそっから這い出して、事なきを得ました。
もし、窓が、身体が出れるような大きさでなかったら。
完全に閉じ込められます。そして、まだ本格的シーズンでない三嶺には、登山者は、今は少ない。頂上も独り占めでしたき。しかも登山ルートがいくつもあるので、少ない登山者が、今日、このさおりヶ原を通るのかどうか、またくもってわからない。防寒着はトイレの外のリュックの中ですき、軽装。
新聞の「三嶺の公衆便所で、登山者が凍死」という見出しが、脳裏をよぎりました。登山で遭難するがはよくあるが、便所で凍死は、ちょっと避けたい。
色んな想像をしました。
トイレはボッチャン式。便器の下には真っ暗な便槽。いざとなったら、その真っ暗な便槽に下りて、隣のトイレの便器から脱出する、という想像もしました。最後の手段にしても、採用しとうないプランですな、それは。
ともあれ、そのトイレ、内側から鍵がかかった状態のまんまにしてきました。もし、誰かが入って、小生と同じようなことになったらイカンき、入れんようにしてきたがです。三嶺に登りよって、さおりヶ原のトイレの右端が鍵がかかっちゅうがを見たらそういうことですき、ご理解ください。