ひろめ市場考〔3611〕2013/03/05
2013年3月5日(火)晴れ!
昨日は、業界の寄り合いで、高松へ行っちょりました。香川県の高松。瓦町駅の近くでの寄り合い。高速バスで行きました。
寄り合いが終わり、帰りのバスまで30分くらい時間があったので、噂の「いろは市場」というがへ寄ってみることにしました。常盤町にできたという、高知のひろめ市場みたいな施設。
う〜ん、すべっちょりましたですねえ、見事に。なんとかしようと改装工事をしゆう途中やったこともあり、広い広い店内で、飲み食いされよったのは、なんと一組。夕方6時くらいのこと。結局、賑わいがある場所にヒトは引き付けられて相乗効果を生むので、逆パターンにはまり込んじゅう気配でした。
立地としては、繁華街の端っこ。まあ、高知のひろめ市場と似いちゅうと言えば似いちゅう。県庁とかから瓦町駅に向こうて帰るヒトも、寄ろうと思えば寄れる場所。さて。
写真は、今朝、夜明け前の高知、ひろめ市場南入り口。もちろん誰も居ない静かなひろめ。しかし、朝の10時くらいになるとどこからともなくヒトが集まり始めるひろめ市場。朝っぱらから生発泡酒のジョッキが並ぶひろめ市場。
そもそも、この場所は、ひろめ屋敷と呼ばれた、住宅密集地。そこに、バブルの頃に地上げが入り、そしてバブル崩壊。予定されちょったシティホテルは建たず、どうしようか、という時に、今のような簡単な建物を建てて、期間限定「商店街」をつくろうと考えたがが始まり。
当時のコンセプトは「高知の生活文化の伝承と情報発信、そして交流市場」となっちょります。
なるほど。これが高知のヒトの波長に合うたという訳ですな。
高松のいろは市場も、以前に失敗した姫路の同じような施設も、ひろめ市場の成功を見て、同じようなものをつくって「観光客を誘致」しょう、などと考えたがやないでしょうかね。そこが、そもそも違うところの様な気がするのは私だけでしょうか。
姫路のヒトも、高松のヒトも、昼間っからお酒を飲まんがが敗因、などと言われます。それも一理。そこに見えて来るのは、そもそも、地元のヒト達の遊び場、楽しむ場なのかどうか、という視点やないでしょうかね。ひろめ市場は、地元のヒトが楽しむ為の施設。それがあまりに楽しそうで、しかも食べ物も色々有って美味しそうなので、観光客が寄ってきた、というのが真相ですよね。最初っから、観光客誘致が目的でもなんでもない。高知のヒトが大好きな、酒を飲みながら騒いで楽しむ場として、賑わってきたひろめ市場ですきんね。土日に、地元民が座れんなるがはケシカラン!と言うおんちゃんも居るばあですき。
よさこいが全国へブレークしたがも同じ理屈。そもそも観光客誘致で始まった際は、魅力に乏しいどこにでもある商店街のお祭りに過ぎんかった。それが、昭和40年代、若者達が、好き勝手にアレンジし、「なんでもアリ」のよさこいを創出し、自分達が思い切り楽しむ為のよさこいになった時点で、観光客も、それに吸い寄せられて来た訳ですき。そもそも、自分達が楽しむ、という視点がなかったら、熱いものにはならない、ということでしょうか。そんなことを、昨日のいろは市場で考えました。
こないだ、Facebookで、昭和62年のひろめ界隈の住宅地図をご紹介してくれちゅう方がいらっしゃいました。う〜ん、懐かしい。地上げ前。
我々があの界隈を縄張りとしてそばえたのは、昭和40年代。ですけんど、昭和62年でも、メッソ変わっちゃあしませんでした。
今のひろめ市場のエリアに住居や店舗があった同級生は、数えてみると5軒。てっちゃん、のりお、順吉、きょうこん、にしがわ。その家々はひろめ市場に変わり(きょうこんくだけは、しゅっと西で今でもお店)、今月で、我らが追手前小学校も140年以上の歴史を閉じます。