鉢伏山、しし座、金星、水星〔3481〕2012/10/26
2012年10月26日(金)晴れ
今朝は心地良く自転車出勤。丁度、ぼっちりの気候ですな、自転車には。
ここは朝、4時半前の高須の田んぼ。田んぼの中の農道から東の空を撮影してみました。介良の街灯りの向こうに、小富士山と鉢伏山が見えます。
鉢伏山の山腹に、昭和20年4月、第十一師団の司令部が移ってきました。もちろん米軍の上陸作戦に備えるため。通称、錦兵団と呼ばれた第十一師団は、この山を中心に、要塞をつくろうとしよった訳です。ほとんどヒトが通る形跡もない山道を登ると、薮の中に、「嗚呼 錦兵團司令部之跡」と刻まれた自然石の記念碑が埋もれちょります。そんな記憶も、高知県人の中から消えていきゆうかも知れません。
あの鉢伏山をたつくると、塹壕跡と思われる場所がたくさんあります。あの、硫黄島の擂鉢山のように、この鉢伏山を要塞にする計画であったことがわかります。戦争の記憶として、残し、伝えていかんといかん貴重な遺跡。
鉢伏山の上には金星。ひと際明るい金星の左上。しし座。
春の星座、しし座が、東の空に輝きます。写真上部中央ちょっと左に、逆ハテナマークが見えますでしょうか。ライオンの頭部。逆?の根元の明るい星がしし座α星、レグルスで、金星の左上がライオンのしっぽ、β星のデネボラ。こないだも言いましたが、春の大三角形のひとつ、デネボラ。
金星は、このように、いつでもキレイに明るく見える、非常に馴染みの深い星。ですけんど、ソ連を中心とする探査で、その大気は非常に濃い二酸化炭素であり、温室効果もあって地獄のような環境であることがわかりました。92気圧、465℃。ほとんど二酸化炭素。どんな地獄の大気かと申しますと、700kg以上の重さの探査機を、地上50mから自由落下させても、大気抵抗と浮力が重力(地球の8割あります)と釣り合うので、ゆっくりゆっくり落ちてくる、というほどのもの。以前、ロシアのソユーズで乳酸菌を打ち上げたことのあるひまわり太郎ですき、ソ連の宇宙探査にはちくとウルサいのであります。この話、以前にも書いたですね。自由落下で軟着陸させよった話。
金星の内側に、水星があります。が、太陽に近いき、なかなか観測が難しいので、メッソ馴染みがないですねえ。太陽に近いということですが、平均気温は179℃。金星より低い。大気が金星よりはるかに薄いきですねえ。けんど、時と場所によってこじゃんと差があります。高いところで370℃。あれ?これでもやっぱし金星より低い。二酸化炭素、恐るべし。
ちなみに水星には、クレーターの中とかに、太陽光が一切当たらん場所があって、そこは氷点下やそうです。あんなにお日様に近いのに。
ネットで調べよったら、水星は、かのコペルニクスが死の床で「私は生涯、水星という天体を見ることがなかった」と嘆いたくらい見つけにくいとされちょります。小生も、この51年間、水星という天体を見ることがなかった人生を送ってきちょります。が、やりようで、見えるそうです。そう書いちょりました。一度試してみたいところ。コペルニクスが見たことない星を。