士島田遺跡の上の道路〔2993〕2011/06/26
2011年6月26日(日)曇っちょります
台風の影響でしょうか、今日は風がエラく、時折、強い雨が落ちてくるお天気。昨日、炎天下走ったおかげで、腕やら首やらがヒリヒリしよります。真っ赤になってしまいました。
さて、昨日ご紹介したのは、弥生時代終末期の住居群遺跡、西野々遺跡。あそこから物部川にかけては、弥生時代の遺跡がどこを掘っても出てくるくらい多いですね。
こうやって、工事現場で遺跡が出ていて発掘されたら幸せですが、以前は、行政の担当者も、そんなこと全然意識もせず、道路などの公共工事をしてきよったそうです。それで跡形も無く壊されてしもうた貴重な遺跡も数知れずでしょう。現在、昨日みたいな公共工事の場合は、割合しっかりと遺跡調査が行われるようになってきちょります。が、民間の住居建設とかでそれらしいものが出土してきても、調査に至るケースはほとんど無いものと思われます。公共工事で出土、発掘調査が行われても、国の重要な史蹟とかに指定されん限り、そのまま埋められたり壊されたりして、工事は粛々と進められることになります。
ここは、2008年9月20日のにっこりでご紹介した、南国市の士島田遺跡があったところ。この場所に、この新しい道路に直角に交わるように、南北に通じる官道の跡が出土したがです。広い直線道路がここに建設されちょった痕跡を、はっきりと見ることができました。奈良時代から平安時代にかけて使われた道。唐のような行政機構を目指し、インフラも大陸的につくろうとした時代。しかし、どうやら日本の風土に融けこんでいくことはなかったようで、いつしかその直線道路も廃れていったがでしょうか。
この、新しい道路が完成して奈良時代の官道跡はないなってしまいました。この立派な道路は、1000年後、どんなになっちゅうでしょうか。