想像し、想定する力〔2914〕2011/04/08
2011年4月8日(金)曇ったり降ったり
今年は桜が遅いおかげで、この、入学式シーズンに桜満開となりました。入学式に桜はよく似合います。今朝は高知へモンちょります。
写真は、廿代橋の上から南向いて撮影したもの。廿代橋通りです。この南が廿代町という飲食店の並ぶ夜の繁華街。にじゅうだいと読みます。江ノ口川と堀川をつなぐ、南北の堀と堤がつくられたのは藩政期初期。その西側が郭中で、東側は下級武士や庶民の住む下町。
こないだも書きました。1707年の宝永地震の大津波では、ここ廿代町は、約2.4m浸水しちょります。
この景色が、2.4m浸水しちゅう場面を想像してみましょう。この、ビルの1階部分は全部水没。宝永の当時は、ここに高さ2.5mの堤があって、郭中への浸水を食い止めちょりました。とは言え、郭中も、かなりの床上浸水やったと記録されちょります。
今、宝永以上の津波がやってきたがを想像してみます。この向こうの信号が追手筋。それを西へ行くと、3つめの信号の所が追手前小学校。そこに図書館ができるそうです。浸水した図書館を、頭の中に想像してみましょう。地下駐車場もありますし。
今回の震災で、「想定外」という言葉が乱れ飛びました。これにより、人類は、どこまで「想定」できるかが、安全に生きていける鍵やということがわかります。例えば、今日は雨。豪雨が降り、川が増水しちゅう状態で大地震と大津波がきたらどうなるか、それが真夜中で、停電して真っ暗になったらどうなるか、などなど。過去の歴史と先人の言葉を振り返り、想像力を働かせて可能な限りを想定することが肝要。過去、ここが2.4mの水深になっちょった史実は、想像と想定を容易にしてくれます。ここや追手前小学校の場所が、津波浸水で水深2.4mになったとして、それを想定外ということは許されません。