神峯さんと展望所の風景〔2846〕2011/01/30
2011年1月30日(日)良いお天気
良いお天気ですけんど、風が強いですね。朝もこじゃんと冷え込みました。四国山地方面の高い山は、ちくと雪を冠っちょります。高知自動車道が通行止めにならんかって何よりでした。
今日は高知県東部の田野町へ行っちょりました。イニがけに、安田の街から神峯(こうのみね)寺さんの山へ。四国八十八ヶ所霊場の、27番札所。標高430mという高い山の上にあるこの札所、全88カ所のお寺さんの中でも屈指の難所といわれちょります。その山に登る参道は「真っ縦(まったて)」と呼ばれる急坂で、車で登っても、これがたまるかと言うばあの急坂。凍っちょったら滑って登れません。
高知の名刹に多いパターンで、行基上人開基、弘法大師中興という伝説もあります。
海岸を走る国道55号線からは、北に聳える山の上に見えます。
神峯寺さんで有名な逸話は、あの、岩崎弥太郎さんのお母さんの話。弥太郎の開運を願うちょったお母さん、安芸の自宅から20km、しかも標高430mまでの急坂がある片道20kmの道のりを、素足で、なんと21日間毎日毎日歩いてお参りしたそうです。弥太郎が成功できたのは、お母さんのこんな熱い想いが影響しちょったがは疑いもありません。すごいもんです。このお母さんにして、あの息子あり、ということでしょうか。
ところで、このお寺さんは、観音寺とか呼ばれよったそうで、神峯寺と呼ばれ始めたがは昭和になってからのようです。ですきに、弥太郎のお母さんが日参したがは観音寺やったがでしょうか。
さて、その急坂の途中に展望所がありました。わざわざ、斜面の上に櫓を組んでつくられた展望台。車も駐車できるようになっちょります。が、しかし。
その展望台からの眺めはこれ。前の木々に遮られて、眼前に広がっちゅうはずの美しい太平洋がひとっちゃあ見えません。真冬でこれですきに、夏になったら益々見えんでしょうな。
県内いろんな場所をたつくりよりますと、こんな所にしょっちゅうでくわします。道路の管理者と山の地権者の問題とかがあって難しいがでしょうけんど、もったいないです。四万十市、香山寺山の展望台とか、四万十川の佐田の展望所とか。う~ん、もったいない。