上岡八幡宮西参道の痕跡とヒッツキムシ〔2843〕2011/01/27
2011年1月27日(木)晴れちょります
毎日、よく晴れてよく冷え込みます。同じようなお天気がこんなに続くがも珍しいですね。
さて、昨日は高知の城下町の痕跡をご紹介しました。そして、あそこが鏡川の蛇行の痕跡やったことも。そう言えば、以前、四国銀行愛宕支店のところから北西に、緩いカーブを描く道路と水路があって、それが久万川が蛇行しちょった痕跡である、ということもご紹介しましたね。
このように、河道は、姿が変わったり移動したりするので、太古からの風景をそのまま伝えてくれるものではありません。道路とか町並みとかもそうですね。
しかし、山は違います。山は、よっぽどのことがない限り、その場所から移動しません。こないだの船岡山のように、無いなってしまう場合はありますが。
ここはいつもの上岡山。この西側に流れる物部川も、その流れを、太古の昔からビッシリ変えてきました。が、この山は、ずうっとここに鎮座してきたことでしょう。このしゅっと近くに住みよった弥生人も、この山を眺めてきたのは間違いございません。変化するものと変化しないものの組み合わせで、この世界は成り立っちゅうのでありました。
ここは、上岡山の南側。何度もご紹介した、上岡八幡宮西参道の痕跡。そう。これも痕跡。そこに見える燈籠や狛犬や鳥居の足が、こちらに参道があったことを偲ばせてくれます。物部川に大きな橋が架かるまで、ここには渡し船があり、物部川の西側に多く住む氏子さんたちが、渡し船に乗ってやってくる通り道。渡し場で船を降り、ここを通って参拝しよったことでしょう。橋ができた今では、痕跡を残すのみ。
変化するものと言えば、今朝の高知新聞にショックなことが書いちゃありました。高知県の植物についての記事。それによりますれば、あのオナモミが、県内ではもう絶滅しちゅうらしいがです。オナモミゆうたら、あの、ヒッツキムシですよね。集めちょいて、ヒトにくっつけて遊びよった、あのヒッツキムシ。あれが、県内にはもう居らんそうです。これはショック。メッソ変化してもらいとうないですな、こういう自然環境は。