狛犬の阿吽はニッポンの風習〔2791〕2010/12/06
よう晴れちょります。が、メッソ、シビコオッチャアせん高知の朝。車のガラスはカチバリツイちゃあしませんでした。
ここはいつもの上岡八幡宮。早朝から鳥のさえずりが楽しい八幡さま。その参道入り口、一番最初に左右に鎮座ましますちゅうのが、弘化年間に寄進された狛犬。弘化年間と言えば龍馬くんが少年の時代。
狛犬のことを調べてみますと、今の様に、あちこちの神社に色んな姿の狛犬が鎮座するようになったがは江戸時代になってからやそうです。
もちろん、最初は中国の獅子(唐獅子)あたりが伝わってきて、日本の文化と融合し、今のスタイルにたったと思われるがですが、更に遡るとインド、そしてオリエントまでたどりつくそうですね。獅子(ライオン)を彫り込んだ玉座が、王の座る席やったとか。なるほど。
さて、ニッポンの狛犬は左右で対になっちょりますよね、おおかた。そして、場合によって例外もありますが、ほとんどの場合、左手の狛犬が口を固く閉じ、右側が口を開けちょります。写真は、向かって右側の狛犬で、口を開け、ベロを出ししゅうがが見えますでしょうか。これが「阿形(あぎょう)」で、左側の口を閉じちゅう狛犬が「吽形(うんぎょう)」。元々、インド、サンスクリット語文字の一番最初が阿(A)が一番最初、吽(hum)が一番最後やったことから、「阿吽」は宇宙の始まりと終わりを現し、世の中の真理とかを意味することになったがにかありません。が、中国の獅子像とかは「阿吽」の対になっちゃあせんそうで。これはニッポン独自の風習らしいですね。
普通、「阿形、吽形」と聞いて一番最初に思い浮かべるがは、おそらく東大寺南大門の金剛力士像でしょう。小学校の社会の教科書とかで見ました。
神社仏閣の、仁王さんとか金剛力士像とか狛犬とか、そしてお稲荷さんの狐さんとか、ほとんどが「阿吽」になっちょりますきに、じっくり見てみてください。楽しいです。