映画館の痕跡、古き良き時代〔2709〕2010/09/15
2010年9月15日(水)曇っちょります
最高気温が30℃いくかいかんかばあのお天気ですきに、これまでと比べたら格段に涼しゅう感じる高知市内。今日も昨日に引き続き、メッソ知られちゃあせん昭和の痕跡シリーズです。まあ、シリーズ言いましても今までにご紹介したことのある場所ばっかしですきに、ディープな読者さんにとってヒトッチャア目新しゅうは無いがをご容赦頂きつつご紹介するががここ。
菜園場商店街と、その一つ東の通りとの間にあるこの構築物。なんだかおわかりになりますでしょうか。ここは、40数年前までここで営業しよった映画館跡。
どうやら「菜園場劇場」という名前やったらしいですが、ひまわり太郎、さすがにここへ映画を観に行った記憶はありません。しかし昨日ちくとご紹介した競馬場関連の同級生は、おじいさんが、自分ちの畑で収穫した農産物を舟に積んで九反田にあった市場へ運んで来るがに乗せてきてもらい、用事が済むまで菜園場で映画を観たりしたことがあるそうです。同い年ですけんど、中々濃い昭和を生きちょりますな。舟の帰りは、市場で集めた肥が満載やったそうですね。
この写真は、劇場1階の一番後ろの左隅から撮影したもの。左手の壁に、ここに2階へ上がる階段があった跡が見えます。スクリーンは突き当たりの壁で、手前の天井の上が2階席。2005年6月2日のにっこりで、あのスクリーンの方からこちら向いて撮影した写真をご紹介しちょりますきに見比べてみてください。
あの写真を撮ってからもう5年以上になる訳ですけんど、この一角だけ、時計が止まっちょります。商店街のスーパーもなくなって更地になり、界隈の風景がどんどんと変化していきますが、この建物の中だけが異次元空間のように40数年前の雰囲気を伝えてくれよります。
40数年前、娯楽といえば映画。高知市内にもあちこちにたくさんの映画館がありました。商店街には1つや2つの映画館があったもんです。そこへ老若男女が集い、賑やかに楽しみよった昭和の昔。ここはそんな時代の見事な痕跡。