萬延元年のセミの羽化〔2665〕2010/08/02
2010年8月2日(月)快晴!
家を出る時間は、まだ真っ暗いですけんど、会社に近づくにつれて徐々に東の空が明るうなってきます。今朝は、明るうなってくる空に雲一つなく、たまるか言うばあ晴れ渡っちょりました。美しい、心地の良い朝。
ここは今朝の上岡八幡宮。参道入り口の鳥居の手前、小さめの狛犬の台座に、このように羽化したばっかしのセミが居りました。ひまわり太郎の家でも、上岡の杜でも、朝からワシャワシャとクマゼミが喧しいのでありますが、この羽化したばっかしのセミはクマゼミぢゃあ無いみたいですよね。羽の色が茶色になりつつあるので、たぶんアブラゼミ。
長い地中生活を終え、これから、彼の生涯のハイライト、繁殖活動へと飛び立っていくのでありましょう。頑張ってもらいたいところです。
こないだ名古屋から関ヶ原へ行っちょった際、長宗我部盛親軍が陣取っちょったとされる象鼻山へ登ってみました。木々の中の道で、直射日光はなかったですけんど暑かったです。頂上周辺にはたくさんの古墳があって、ちょっとだけ整備されちょりました。古代の有力者が居たエリアながでしょう。広大な濃尾平野から近江の方へ行くルートの入り口に当たりますきにたぶん交通の要衝。
その、木々に囲まれた薄暗い、誰も通らない山道に、セミの声がずうっとずうっと響きよりました。それも、ワシャワシャとかジージーとかミーンミーンとかではなくでカナカナカナカナ。そう。ヒグラシなのでありました。この季節、高知ではなかなか聞けんヒグラシの鳴き声が、薄暗い森の中に響き渡り、その向こうには古墳がどっしこ。気温は暑いが背筋が涼しい雰囲気でございました。
写真の、狛犬の台座には萬延元年申九月十九日と刻まれちょります。幕末、桜田門外の変から半年。その時代も、ここにやって来るセミはクマゼミ、アブラゼミやったがでしょうか。