田んぼの神様?〔2585〕2010/05/14
2010年5月14日(金)晴れ!
昨日はあれから新幹線で大阪へ移動し、夕方、飛行機で高知へモンてきました。例の、あの、問題の、プロペラ機やったですが、なかなか揺れましたですな。
さて、今日はまた、良いお天気の上に風がちょっと涼しゅうて、こじゃんと心地良いお天気になりました。たんぼ道を自転車で走ると、この上ない爽快感を味わえます。
今日はいつものたんぼ道よりちょっと南の、普段メッソ通らん路を走ってみました。ここは香長中学校の北側の小径をまっすぐ東へ行った場所。もうちょっと東南に、田村城趾があります。
この界隈、ホントに歴史が古く、田んぼ脇の小さな祠もどっしこあります。高知では、田植えの頃に田んぼ脇に「おさばい様」をお祀りして豊作を祈る風習があります。「おさばい様をおろす」と言うて、田んぼの神様に降りてきてもらい、田んぼを守って貰うということみたいです。地域によってちょっとづつやり方が違うみたいですが、県下全域で「おさばい様」と呼ぶみたいですね。
田植えの時とかの仮設のお祀りですきに、普段は田んぼにはありません。この近辺、田んぼ脇に小さな祠が多いのでありますが、これは神様の常駐を願う気持ちの表れながかも知れません。そして珍しいこの石塔。
これは何でしょうか。田植えが済み、おさばい様をお祀りして片付けた後、田んぼに神様がずうっと居てくれることを願う石塔ながでしょうか。この苗の状況から見て、ずうっとここに立っちょった訳ぢゃあ無うて、田植えの後で改めてここに鎮座させられた模様です。
こないだ改装オープンした、岡豊の高知県立歴史民俗資料館のビデオライブラリーに、高知の農家の方が田の神様をお祀りする模様を、一年を通して撮影したものがあります。あのビデオは、たぶん19年前に開館した際、つくられたものやと思います。もう、すでに、おさばい様を祀ったりする風習が減ってきちょりますきに、あのビデオも大切な民俗資料。
人々の暮らし、民俗は、意識して残していったり、記録していったりせんと、廃れ、忘れられていってしまいます。ですきに、田んぼにこのような石塔を発見したりすると、こじゃんと嬉しゅうなるのでありました。