真っ昼間のおきゃく考〔2429〕2009/12/09

2009年12月9日(水)晴れたり曇ったり
今日はお昼から「おきゃく」でした。南国土佐香美の酪農さんたちの忘年会。この季節、各地の酪農組合がそれぞれ忘年会とかを開催するので、なかなか大変なのでございます。特に酪農さんは朝と晩に搾乳があるので、宴会は真っ昼間することが多いがです。そして良く飲みます。
高知は、宴会のことを「おきゃく」と呼びます。以前は自宅で「おきゃく」をすることが多かった訳で、神祭の時期や正月とかは、それぞれの家で皿鉢をつくったり取ったりしてやることが普通でした。特にお正月は、お年始まわりで親戚や関係先を廻り、それぞれのお宅の「おきゃく」にお邪魔してくるのであります。
なかなかエイ文化やったですね。今、高知市とかの街中ではそんな習慣もどんどんと廃れてしまいよります。
さて、今日は土佐山田で12時からのおきゃく。酪農さんたちも、ご夫婦で来られちょりました。この土佐山田のお店はなかなかお料理、特に刺身や寿司が美味しいので、近年ビッシリ使うようになりました。
土佐のおきゃくと言えば日本酒。最初はビールで乾杯し、しばらくはビールでやりますが、途中から日本酒になります。もちろん土佐酒。最近の、都会とかでの日本酒の飲み方は、純米のエイお酒をグラスでチビチビ、みたいながが流行っちょりますが、土佐のおきゃくは違います。必須はこのようなお猪口。燗酒を、この小さいお猪口で飲みます。自分の盃を上下年齢関係なく相手に渡し、燗酒を注いでしゅっと飲んでもらいます。で、盃を返してもらい、燗酒を注いでもらう一連の流れが一般的な返杯。で、この作業を、ただひたすら延々と続けるのであります。長年高知で酒を飲むんでくると、もう、この作業が完全に習慣化されちょって、無意識に続けゆうがです。たぶん返杯をしゆうという意識はありません。ただの習慣。こうやって、高知県人はひたすらにお酒を飲み続けるのでありました。