父養寺の上井川、あじさい街道〔2240〕2009/06/03
2009年6月3日(水)雨
今日は久々の雨。待っちょりました。昨日ご紹介した三叉から、あの野中兼山さんが開鑿した上井川を遡ったところに、この父養寺があります。雨を待ちよったがは、ここのあじさい街道をご紹介したかったき。やっぱしあじさいには雨が似合います。
父養寺(ぶようじ)という地名の由来は西暦866年の応天門の変にさかのぼります。その事件に縁座した紀夏井さんは、遠く土佐の国のこの界隈に流されました。ここに住んだ夏井さん、山で薬草を採取してきて近在の人たちの病気を治したりと、地域の皆さんに密着、役立つことをどっしこされたので、地元の皆さんにこぢゃんと慕われたそうです。
父母も大切にされ、その菩提を弔うために「父養寺」「母代寺」を建てたとも言われ、その寺の名前が地名になったががここ。
こっから上流へ1.2kmの区間、あじさい街道と名付けられて、上井川(これ、うわゆがわと読みます)沿いに見事なあじさいを楽しむことができるようになっちょります。季節的にはまだちょっと早いみたいですが、それでも色とりどりのあじさいが美しゅうに咲き乱れちょりました。雨の水路沿いのあじさい。風情がありますな。
そう言えば、春野のあじさい街道も、水路沿い。あの水路も、野中兼山さんがつくった用水路。今でも農業用水として十分に活用されゆうということでは、この野市の用水とおんなじ。そして、水路脇にあじさいを植えまくって景観を良くし、地元の皆さんや観光客によろこんでもらおう、という取り組みもおんなじですな。
野中兼山さん、自分のつくった水路が、後世、こんな使われ方をされることになるとは思わんかったでしょうね。