南北朝動乱古戦場〔202〕2003/11/04
2003年11月4日(火)晴れ
この写真のアングル、わかりますよね。ウサギのモニュメントでもおわかりの通り、「出雲さん」でございます。高知の出雲大社は、現在の高知市升形にございます。坂本龍馬が生まれた家のすんぐそばですね。
この鳥居の袂に、小さな記念碑が建てられちゅうことに気づいた方はいらっしゃいますか? この辺りは、14世紀に繰り広げられた南北朝の争いの、土佐の国での主戦場になった地域であることを書いた記念碑です。
南北朝時代、土佐では北朝側が優勢だったのですが、現在高知城のある大高坂山に本拠を構える「大高坂松王丸」を中心にした南朝勢力も頑張っておりました。詳しくはにっこりひまわり[68](バックナンバー7 参照)をご覧下さい。しかしまあ、バックナンバーがありますとこういう時便利ですね。
南朝の大元締めである後醍醐天皇の皇子「満良親王」が、新田綿打入道らの武将とともに土佐へ下向、南朝方の加勢に駆けつけたのは1330年代のことです。
この、升形界隈に北朝方の陣が構えられ、大高坂山に本陣、潮江山(現在の筆山)に新田等の援軍の陣を構える南朝方と対峙しました。
そして、この辺りで、激戦が繰り広げられたと伝えられちょります。
1340年、大高坂城は落城して土佐の南朝は勢力を失い、満良親王は西国へ逃れていったとのこと。
その古戦場に出雲さんというのも、なにかの因縁を感じてしまいます。