田野の八幡様の森、丈六の仏頭のお堂がありました〔1852〕2008/05/11
2008年5月11日(日)よう晴れちょります
昨日は気温、低かったがですね。今日も東日本は低い気温で、山間部では雪になっちゅう所もあると言いますきに、ニッポンは広いです。今日の高知はかなり暑うなりました。
高知県東部、安芸と室戸の間に田野町という町があります。歴史のある、藩政期には魚梁瀬杉の積み出し港や、高知と関西圏の中継港として栄えた由緒ある町。ひまわり太郎のご先祖様は、ここで眠りよります。で、今日は、ちくと所用がございまして、この田野まで行っちょりました。
田野には、今年3月7日のにっこりでもご紹介した、由緒のありまくる八幡様がございます。古い絵馬もたくさんありますし、3月7日にご紹介した船の模型も奉納されちょります。この鎮守の森の雰囲気は、またこれが素晴らしいのであります。今日は、用事を済ませてこの八幡様にお参りに寄っちょったがですが、その本殿の北側の森に、始めて入ってみました。そしてビックリ。
この写真のお堂が、樹々に囲まれて厳かに建っちょりました。この八幡様にはビッシリ来ちゅうがですが、迂闊にも、今日まで知りませんでした。このお堂の前に、説明版が立てられちょりましたので、それを読んでみますと、このお堂に納められちゅうのは「丈六の仏頭」やそうです。仏像の、頭の部分だっけですけんど、それがこぢゃんと大きい訳ですね。何と、前額部からあご先まで86cmもあるそうです。しかし、両頬はそぎ落とされ、頭は前後に割られて仮面みたいになっちゅうそうですね。江戸時代に編纂された土佐の歴史文化の集大成「南路志」には、「往時田野海岸で漁師の網にかかり引き上げられた木彫りの地蔵仏があった。堂を建立して安置してあったが後に荒廃し、再建が困難であったので仏頭だけを小堂に納め、仏体は踊が坂に埋めた」と書かれちゃあるそうです。
元々のお堂は、その大きなお地蔵さんを納めちょった訳で、かなり大きかったがでしょうね。
このお堂の扉は、開けろうと思うたら開きそうでしたが、あまりにも厳かで神聖で、外からお参りだけしてきました。身近なところに、まだまだ気付いてない大切な空間がありますですね。