空港横の実盛神社と手押しポンプ〔1696〕2007/12/07
2007年12月7日(金)晴れたり曇ったり
今日も南国市。昨日ご紹介したお地蔵さんの場所から東へ400mくらいの所に、ご覧のお宮さんが鎮座されちょります。鳥居には「実盛神社」と書かれた額が。由来とかは何ちゃあ書かれちょりませんきに、想像するしかないですが、たぶんこの界隈に広がる田んぼの、虫除け豊作祈願のお宮さんぢゃないでしょうかね。実盛さんと言えば斉藤別当実盛さんですもんね。源平合戦に先立つ保元平治の乱の頃、頼朝のお父さん義朝さんの配下で活躍した武将、実盛さん。義朝さん没後は平氏方の有力武将として、源平合戦の世を駆け抜けますね。
あの木曾義仲が子供の頃、彼を救うたのが斉藤別当実盛さんながですけんど、運命の巡り合わせで平家方として出陣し、木曾義仲配下の武将によって討ち取られたという有名な話があります。
で、討ち取られる時の状況として、田んぼの稲に自分だか乗っちゅう馬だかの足を取られて転倒し、斬られたという話が残っちょります。その時に、稲を恨んで「虫になって食い尽くしちゃお!」と関東訛りで叫んだとか叫ばんかったとか。
そんなこんなで、高知には実盛さんを祀って怨念を祓い、虫の害から稲を守ってもらうという風習が結構残っちゅうがですな。穀倉地帯のこの空港のそばに、立派に祀られちゅう「実盛神社」も、そんな由来やないでしょうか。
さて、このお宮さんの手水は、ちくと興味深いものでした。ご覧のように手押しポンプ。押してみたらちゃんと水が汲み上げられてきます。「川本式」と書かれた手押しポンプは、この地下から絶えず水を汲み上げれるように、近在の方が据え付けられちゅうがでしょう。いやいや、手押しポンプで水を汲み上げたがは、ホントに久し振りでした。