旧本川村、寺川夜話〔1593〕2007/08/26
2007年8月26日(日)今日も暑うございました
今日は夏休み終盤戦の日曜日。色々とおお出掛けの皆さんも多かったがではないでしょうか。ひまわり太郎はこの夏、子供達をメッソどこっちゃあへ連れて行っちゃれてないので、今日は時間をつくっていの町の山の方へ行っちょりました。旧本川村。高知の市内は暑いですけんど、この界隈までくると結構涼しいですね。吉野川上流へ流れ込む渓谷はこぢゃんとキレイで、美しゅうございました。
ここは旧本川村の寺川という地区。渓流に飛び込むと、しび凍るような冷たさ。アメゴらしき川魚も優雅に泳ぎよりました。川は透明。どこまでも透明。素晴らしゅうございましたですね。
寺川というと、かの偉大なる民俗学者宮本常一先生を思い出します。確か「忘れられた日本人」に収録されちょったと思いますが、土佐の山中の生活を描いた「寺川夜話」とかいう作品があったと記憶しちょります。貧しい山村で、人々が暮らす生活そのものを宮本先生独特の語り口で綴る短編でした。
今日、そこまで行くには結構遠いうございました。国道から県道に入り、長沢のダム湖の横のクネクネ道をひたすらひたすら走り続けると、険しい山の中にやっと現れる寺川の集落。集落というほどの家はなく、山の斜面に点在する家々がすごいです。
夏休みの日曜というのに訪れるヒトも少ない渓谷は、静かに美しかったですが、そこでの生活はそれはそれは大変やと思います。今でも大変やと思いますが、昔は、想像もできんくらいの厳しさの中で人々が生活を営みよったがでしょうな、と思いを馳せた寺川の一日でした。