えんこう祭りと大発見〔7721〕2024/06/05
2024年6月5日(水)快晴!
雲ひとつなく晴れ上がった、爽やかな朝。涼しい風が心地よい。窓の外のヤマモモは赤く色付き、本社棟玄関のツバメも巣も、間もなく卵が孵化すると思われる初夏の朝。
こんな美しい朝は、どこかの美しい風景写真とともににっこりひまわりを書かんともったいないねー、などと思っておりましたが、今朝もまたまたまたまた高知新聞。今朝の記事は、美しい風景にも増して魅力的な記事だったので。いや、すごい。
まず、奥の方、20面(こうちワイド面)の「えんこう祭り 伝統守ろう」の記事。そうか、もう6月か。えんこう祭りの季節か。6月第一土曜日に開催されてきた、江戸時代から続く「えんこう祭り」。南国市海岸近く、後川に架かるすべての橋にイルミネーションが取り付けられ、後川で刈り取った菖蒲で小さな社をつくって野菜などをお供えし、そして なんと言ってもメインイベントは「花火のくらしあい」。
2011年6月、初めて行ってみて、感動しました。13年前。もう既に子どもの数は減っていたので、昔ほどの過激さはないとのことやったけど。それでもなかなかワイルドなお祭りでした。ロケット花火があちこちから飛んでくるしね。僕の同級生が子供の頃は、それはそれはガイなお祭りやったようです。そもそも前浜、浜改田の子供は、やんちゃが多いし(個人の感想です)。いかん。弊社創業者の奥さんは、浜改田生まれやった。そんな「えんこう祭り」も、子供の減少の影響を受け。今年は遂に、この公園に集約して開催されたんだそう。ロケット花火の「くらしあい」、やったんだろうか。
そして高知新聞一面を飾り、こうちワイド面にも詳細が書かれた記事、「藻の研究で歴史的発見」。これは、すごい。いや、すごい。詳しくは、このPDFを読んで欲しい。これの5ページに、わかりやすい図解が載ってます。この地球の、35億年を超える生命の歴史の中で、細胞の劇的な進化、パラダイムシフトが起きたのは2回。2回と思われてました。20億年前にミトコンドリアが取り込まれて真核生物ができ、10億年前に葉緑体が取り込まれて光合成をする藻類が誕生。そして今回、約1億年前にビゲロイという藻が窒素固定細菌を取り込んで細胞小器官とした、という証拠を発見したという快挙。あまりの発見に、自分たちでは手に負えず、莫大な研究費と人員を抱えるアメリカの大学と共同研究することで、今回の発表に至った訳だ。
窒素をアンモニアに変換する。どうやら、海の生態系を担う栄養素のひとつ、アンモニアは、このビゲロイが窒素を固定してつくっているものだった、らしい。そうであるとすると、本当に大発見やね。
将来、窒素肥料不要の植物ができたりする可能性を秘める研究。「サイエンス」の表紙を飾る訳だ。いや、これ、ノーベル賞級やと思います。
この大発見をしでかしたのが、弊社から南へ行った高知大学海洋コア国際研究所の萩野さん。そこから南へ空港の滑走路をくぐって行った後川で開催されたのが、えんこう祭り。
ちと興奮気味に語ってきた理由がおわかり頂けたでしょうか。
南国市には、ロマンがいっぱい。えんこう祭りのふるさと近くで、僕のおばあちゃんは生まれ育ちました。