きんこん土佐日記と尾池先生〔7656〕2024/04/01
2024年4月1日(月)晴れ!
良いお天気。昨夜はかなり降ったみたいやけど、僕は、はように寝たので知りません。今朝、出勤した3時過ぎには、空には月と星が輝いてました。今日も25℃超える予報やね。お花見日和。
世の中は新年度が始まった訳で、高知新聞にはこんな記事。「きんこん土佐日記20年」。そうか。僕が大好きな高知新聞連載の「きんこん土佐日記」が、もう今日で20年になるのか。はやいねー。
このにっこりで初めて「きんこん」について触れたのは、2005年11月のこと。19年前。はように単行本にならんでしょうかね、などと書いてますが、その後単行本となった「きんこん土佐日記」は既に13巻を数え、読者数で言うと紀貫之の「土左日記」を凌駕すると思われる人気作品。そしてそのセンスは、僕のツボ。
僕のツボなので、弊社の「無調整ひまわり牛乳1000ml」のパッケージに書き下ろしてもらったりしたこともありました。
今日の4コマには、珍しくたくみ君やくにえさんは登場せず、村岡マサヒロ先生ご自身の祖父母への想いが描かれてました。おじいちゃん子、おばあちゃん子だった、と、言うてますもんね、村岡先生。日本の新聞マンガの中でも、これだけ地域に浸透し、地域に愛されている作品はないと思う。これからも毎日楽しみにしてますね!
高知新聞の中で欠かさず読むのが「きんこん土佐日記」やけど、この尾池和夫先生の随時連載「常夜灯」も、本当に興味深く読ませていただいております。高校の大先輩で、元京大総長で、現静岡県立大学学長の、尾池さん。
地震学が専門で、日本列島での地震の状況や地質の話を、ご自身の体験などを交えながらわかりやすく解説してくれています。行政とかに科学的な話をしても「なかったこと」にされてしまった話とか、本当に重要な示唆を与えてくれるコラム。今回は、3ヶ月前の今日発生した能登地震について、書いています。1990年以来、幾度も石川県や能登を訪れて、その周辺での地震の可能性について講演されている尾池先生。1993年2月に輪島で震度5の地震が発生した際に、こんな記事が新聞に載ったそうです。
「京大理学部の尾池和夫教授(地震学)によると、日本列島周辺では、太平洋プレートが東北地方を東から西方向に、フォリピン海プレートが中部地方を南から北方向にそれぞれ押し出しており、能登半島沖がその二つの力が伝わってちょうどぶつかり合う地域。『海底にできた活断層での地震発生は不思議ではなく、突拍子もない場所に起きたものではない』という」
それまで、なんとなく地震は起きない地域、と言われていた能登への、研究者目線での警鐘。このメカニズムは、まさに、今年元旦の地震だ。
そして、今朝の「常夜灯」は、こう締め括っています。
「2007年3月25日、能登半島西部でM6.9の地震があった。それ以来一連の地震群が発生していてずっと注目している地域の一つであった。中小規模の地震が頻発しているときには、やがて大規模な地震が起きる場合が多いというのは地震学の常識である。今回の元日の地震にも当てはまるし、今千葉県東方沖に起こっている地震群にも当てはまることである。」
地震研究に、政治的、経済的バイアスがかかってはならない。それを尾池先生はいつもおっしゃっておられます。
高知新聞は、政治経済だけではなく、文化、エンタメ、科学知識、災害対策まで、とても為になる新聞です。