富士山、エトナ山、噴火と地震〔7632〕2024/03/08
2024年3月8日(金)晴れ!
小富士山。介良富士ともいいます。全国あちこちに○○富士というのがあるよね。その中に、火山でもなんでもなくて、その姿形が富士山に似ているだけのものも、たくさん存在します。そしてその多くは、その山を見上げる方向によって富士山みたいに見えたり見えなかったりするのでありますね。この介良富士も、この西側の古代介良中心部から見たら富士山やけど、北側から見たら富士山には見えません。どうでもいいですか?
本物の富士山は当たり前やけど活火山。火山の噴火には、その溶岩の粘性や噴火の仕組みなどから、いくつかの種類に分けられてます。代表的なのが「プリニー式」と「ストロンボリ式」でしょうか。一般的に、プリニー式は溶岩の粘性が高く、爆発的な激しい噴火を引き起こし、ストロンボリ式は粘性が低い溶岩なので比較的おだやかな噴火になる、などと言われてます。
しかし。富士山の溶岩の粘性は低いのに、1707年の宝永噴火は「プリニー式」噴火だったんだそうですね。傾向はあるけど、一概に断定的なことは言えないのが大自然なのだ。
「ストロンボリ式」噴火がおだやかで安全なのか、と言えば決してそうではありません。1669年3月8日、つまり355年前の今日、シチリア島で大噴火したエトナ山の噴火は「ストロンボリ式」でしたが、溶岩流がカターニア西部を壊滅させ、ニコロージ村も全滅させ、海岸に1kmもの新しい土地を形成させています。溶岩に飲み込まれた犠牲者は1万人。
エトナ山はヨーロッパ最大の活火山であり、太古の昔から噴火を繰り返し、人類の文明にも大きな被害を与えてきた山。
57000年前の巨大噴火で現在の3000m級の成層火山が形成され、15000年前から活発化、紀元前122年の大噴火でもカターニアが壊滅的被害を受けた、とされてます。最近では、1929年の噴火で、麓の町マスカリが溶岩流に飲み込まれた、と、このページに書いてます。
「ストロンボリ式」噴火なので、比較的安全ということで、周囲に数十万人が暮らすエトナ山。いや、その噴火の歴史に鑑みると、本当に大丈夫か?と思わされるよね。世界中の火山学者が研究し、観測している火山なので、巨大噴火の兆候はわかる、という想定なんでしょうかね。去年から噴火が続いているのは気になるところやけど。
母校の先輩、尾池先生の話では、阪神淡路大震災以来、この日本列島は活動期に突入している、と言います。富士山は、いつ噴火してもおかしくない。数日前から富士山周辺で地震が発生したりしているのは、気になるよね。
ただ。この日本列島は、いつ、どこで地震や噴火が発生しても不思議ではない列島。この介良富士が噴火することはないけど、災害はどこからでもやってくる。
355年前の今日、シチリア島で暮らす人たちは、エトナ山の想像を超える噴火に見舞われたのでした。