地球の営み〔7572〕2024/01/08
2024年1月8日(月)晴れ!
成人の日。高知市の成人式は昨日行われてましたね。新しい高知市長さんはコロナ感染で欠席。再選されたばかりの知事は、国外出張で欠席。コロナは仕方ないけどねー。
そんな訳で、今朝、会社でふた仕事ほど済ませてから、少し山を走ってきました。北山。三谷往還。
この、山の中腹に拓けた集落が「三谷」。観音様があり、高知の城下から近いこともあって、古くから栄えた集落、三谷。秦泉寺から、久万川の主流である金谷川沿いに遡上していきます。その谷は「車谷」と呼ばれ、多くの水車が回っていた谷。鍛冶屋さんが多かったみたいですね。
その車谷の山道は「三谷往還」で、毎日毎日、三谷の人たちが高知市へ通うのに歩いた道。往還。おうかん。往還沿いは西国三十三観音霊場になっていて、麓から順番に石仏が三十三、並んでいました。そう。「いました」。
僕は、幾度かその石仏を全部写真に撮りながら、三谷往還を駆け上がったこと、あります。ところが。今から10年前の2014年秋、いつものように往還を駆け上がろうとしたら、通行止めの看板が。そう。その年夏の大雨で、道の何ヶ所かが崩落し、通れなくなっていたのでした。
その後、何度か、その崩落現場とかを迂回し、崖のような斜面をよじ登ったりして、三谷まで走ったことがあります。その際、崩落で谷に流された石仏も、見つけました。
あれからもう10年か。その崩落した往還を何度か通ってみましたが、年々、荒れ果てていきます。今日も久々に、秦泉寺からその往還を走りました。途中、道が左に分岐するところがあって、それを進むと、崩落した谷の下へと出ます。そこから、崩落谷を見上げたのが、この写真。谷の上にV字型の樹は見えますでしょうか。あの上が、往還。道。あそこで、道が5mくらい崩落して無くなっているのであります。通行するには、この谷へ降りて、左側の急斜面をよじ登らんといけません。なかなか、大変。
そんな訳で、三谷往還。誰も通らない山道は、年々荒れ果てていく。何ヶ所か、10年前にはなかった崩落で通りにくくなっている箇所も増え、かつて栄えた道も、このまま廃れていくんだろうか、と思うと、ちょっと、寂しい。
人間が通らないと、大自然は、こんなにも速く変わっていくのか。地球は、地球の自然は、どんどんと風景を変えていく力を持っていることが実感できる、三谷往還。
今朝の高知新聞に、能登地震のメカニズムについての記事が載っていました。その中で、興味深い内容があったので、転載します。以下転載。
過去6000年以内に海岸が大きく隆起したとみられる段丘が半島北部に3つあり、一帯を隆起させる巨大地震が1000~2000年程度の間隔で起きていたことが示唆されていた。
以上転載。
なるほど。そんな短い間隔で、隆起して段丘ができていたのか。それが事実だとすると、この地震は、地球にとっては通常の営みだったのかも知れない。人間の歴史なんてものは、地球の時間の中ではあっという間のことで、地球は、地震や大噴火や大雨や地滑りなどを繰り返しながら、どんどんと風景を変えてきた星であることを忘れてはならんよね。ほんの2000年前のことも、よくわかっていないのに。
ほったらかしにしておくと、10年で、自然は自然の姿に戻ってゆくのを目の当たりにして、地球の営みについて考えさせられた、三谷往還。