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今日のにっこりひまわり 毎日健康社員日記

養老孟司先生と昆虫と地質〔7441〕2023/08/30

養老孟司先生と昆虫と地質

2023年8月30日(水)晴れ!

なんか変なお天気。朝4時頃、出勤してくるときには、かなり降ってました。今は晴れて、青空も。でもこれからは、かなりガイに降る予報。そんな8月の終わり。

昨日の夕方、会合に出席する為に、高知市内のホテルへ行ってました。で、ホテルの駐車場に「高知県」と書かれた、県庁の車がやって来たのですが、そこから降りてきた人物に見覚えがありました。おう。養老孟司さんではないか。何か、県の仕事で来高されてるんだな、と思ったことでした。そして今朝の高知新聞。「養老さん、小津高校で虫談義」の見出し。

本日、「高知の教育の進む道~今、取り組むべきこと」という講演会が開催され、かの藻谷浩介さんと養老孟司さんが講師。ガチンコ対談もある、ということで、これはなかなか魅力的だ。その講演会での来高に合わせ、小津高校で昆虫標本の保存活動に励む生物部での交流を県が企画したんだそう。なかなかセンスのいいこと、やりますな。高知県教育委員会、Good Job!

 

養老孟司さんは昆虫マニア。いや、マニアと呼ぶには詳しすぎるね。まあ、かなりの専門家。全国各地で昆虫を採集し、研究する。養老さんの人生の柱のひとつと言えるでしょう。いいね、こういう豊かな人生。豊かな感性。豊かな知性。憧れます。

今から8年程前、高知で、養老孟司さんの講演を聴きました。諸々面白かったのですが、興味深かったのが昆虫の話。その時まで、養老先生が昆虫マニアであること、迂闊にも知らんかった訳ですね。で、四国にもよく昆虫採集に来ており、その、虫の種類から、四国は東西別々の島がくっついたのではないかと推察される、という持論を展開されてました。8年後の今回も、小津高校の若き学徒にその話をされ、「僕にはもう時間がない。みんな調べてみて」と提案されたと、この今朝の記事に書いてました。

 

このページにもあるように、フォッサマグナの西線、糸魚川静岡構造線の西と東で、昆虫の種類が違っている。その構造線を越えない虫がいる、というご自身の研究体験から、四国も、そうだったのではないか、という仮説を提起されておられるんですね。ここで。この、吉野川が南北直線になっている場所。大歩危小歩危界隈。この境界を越えない虫が存在する以上、元々は違う島だったんではないか、という仮説。持論。

 

フィリピン海プレートが西へ動き始め、中央構造線で東西にずれ始めたのが300万年前。で、四国山地から、まっすぐ北へ流れて瀬戸内海へとつながっていた吉野川が、阿波池田のところで直角に東へ曲がるようになる。そして、讃岐山地の盛り上がりにより、吉野川は中央構造線に沿って東流するように、なった。

その事件の遥か昔。糸魚川静岡構造線で西と東がくっついた1500万年前頃、四国も、大歩危のところで東西別々の島がくっついたのではないか。

いや、この地質図見たらわかるように、地質学的に見たら、そんなはずはない、ように、見えます。西と東は連続している。

では、養老先生の言われる昆虫の種類の差異はどこからくるのか。

 

いやー、8年前に提起されてた謎を、今も、しぶとく言い続けておられるのか。この記事読んで、少し、ホンワカしたのでした。高校生にそんな仮説、そんな持論を開陳する、少年のような養老先生。日本が誇る知性の、少年のような探究心に、高校生たちは心動かされたでしょうか。

高知県教育委員会、Good Job!


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