鉄道のルート、形状にはいろんな事情が〔7390〕2023/07/10
2023年7月10日(月)曇り
いやー、昨夜は蒸せました。寝苦しかった高知の夜。そう。昨日の午後、高知へモンて来ちょります。週間予報みると、曇ったり晴れたりのお天気が続くみたいで最高気温は軒並み31℃超え。会社前の田んぼの稲も、頭を垂れ始めました。
昨日、軽井沢のこと書きました。で、北陸新幹線のルートやリニア新幹線のルート、そして旧中山道のルートなどについて語っております。北陸新幹線は、佐久平を北上、長野市から更に上越市まで北上してから、富山の方へと向かってます。こんな感じ。かなり遠回りに見えるけど、これは、北アルプスが立ちはだかってるからですねー。
長野から飛騨高山へ抜けるのに、学生時分に自転車で安房峠を越えた話、書いたことあります。そこには今、安房道路が通り、トンネルが抜けていますが、そのトンネルはとんでもない難工事だったとのこと。断層破砕帯は言わずもがな、熱水が噴出したり水蒸気爆発が起こったり。自転車がパンクして、東京から高知の間で唯一野宿ではなく旅館に泊まったのが、中の湯温泉。旅館から川沿いの小道を降りていったところに露天風呂があって、そこに浸かったのをよく覚えているのですが、あの露天風呂、どうやら水蒸気爆発で吹き飛んだ、らしい。
とにかく新幹線、そんなこんなの北アルプスを貫通させるのではなく、北の上越市経由になった訳だ。鉄道ルートというのは、地元の意見や政治家の綱引きが影響を与えるけど、何より重要なのは地盤や地層、環境への影響。それを忘れたらいかんですね。
さて。写真は、会社の僕の部屋から撮影した土佐くろしお鉄道「ごめんなはり線」の一番列車。高架橋の上を疾走していきます。ごめんなはり線は、国鉄時代、最後の「AB線」として建設が始まりました。当時の国鉄、鉄建公団の方針として、新規路線は道路と立体交差、というのが基本でした。いや、現在JRになっても、基本は、そう。そんな訳で、土佐くろし鉄道ごめんなはり線は、高架上を疾走していて、その眺望は絶佳。
ただ、国鉄の経営が悪化し、民営化となっていく過程で工事が中断され、当時安佐西線と言われていた路線建設が第三セクター「土佐くろしお鉄道」に引き継がれた際、主要道路との交差以外は新たに高架を建設しない、という方針になって、それまで構築されてた高架の一部が取り壊されることとなったりしたのでした。これはもう、予算の関係でしょうね。安く安くつくる必要性に迫られた、大人の事情。
こないだ紹介した、確かにそこにあった不思議なオブジェは、その取り壊された高架だったんでしょうね。
鉄道の路線、ルート、形状には、いろんな事情がからみあい、そこにはいろんな物語がある。
さあ。梅雨明けも近い。張り切って仕事を始めよう!