箱根山のおもいで〔7345〕2023/05/26
2023年5月26日(金)晴れ!
そんな訳で、東京。昨日の午前中の飛行機てやって来ました。小生も役員になっている業界団体の総会。総会の後、意見交換会や懇親会も開催されて、とても有意義で楽しい時間を過ごさせて頂きました。ご来賓にも、農水省の役人さんや、日本の酪農乳業に関係する団体の主要メンバーが参集して、この怒涛で波乱の業界の今、そして将来について熱く語り、情報共有をすることができたのは、本当に良かったと思います。
中締めの挨拶で、ついつい高知の酪農と酪農行政について自慢してしまった。
昨夜の泊まりは新宿。そこで、朝5時に起き出して、箱根山界隈を走りに行ってました。神奈川県の箱根山ではなくて、新宿区、戸山公園にある箱根山。人工の山としては23区内最高峰、標高44.6mを誇る築山。そう。元々、築山。徳川家御三家、尾張徳川家の下屋敷時代に回遊式庭園として整備された広大な庭の、築山。すごいね、やることが。
維新後、陸軍戸山学校となって、歩兵部隊の戦術を教えたり、軍楽隊の育成が行われたりしました。でも、おそらく一番有名なのは、そこにあった陸軍軍医学校。かの悪名高き731部隊との関係が深かったその施設跡からたくさんの人骨が発見され、その謎が未だに解明されていない、といいますきんね。
戸山学校跡地は戸山公園となり、早朝から多くの善男善女が散歩に訪れています。東京って、本当に緑が多いよね。その広大な公園の中心にあるのが、箱根山。山裾に教会があります。その教会の土台は、陸軍の将校集会所だった建物で、今もそのまま残っているのが、すごい。かなり貴重な戦争遺跡。
東京、新宿のど真ん中に、戦争の記憶を呼び覚ます様々な施設が残っているのでした。
また、山裾には、陸軍戸山学校野外演奏場跡もありました。陸軍の軍楽隊というと、どうしても、あの神宮外苑の学徒出陣を思い出してしまう。あの耳について離れない「分列行進曲」も、その演奏場で数えきれないくらい演奏されたんでしょうな。
箱根山。思い出すのは学生時代。大学一年生のとき。昨日も触れた「なべの会」には、「白波コンパ」というのがありました。僕ら一年生は、大学近所で買った薩摩白波の一升瓶が10本入った木枠の箱を、箱根山の上まで担ぎ上げる。で、そこで、飲み物は薩摩白波のストレートだけ、というとんでもない新歓コンパが繰り広げられたのでした。もちろん途中から、記憶は、ない。
何年か前、その頃の友人たちとその話になり、大学卒業して数年間は、白波の匂いをかいだだけで戻しそうになっていた、という話をしたら、なんと、みんなそうでした。今だったら大変。でも、そんな時代だった。40年以上前のこと。あの頃の箱根山は、今みたいに鬱蒼としてなかったイメージがあります。なんせ、40年以上、前。
箱根山から大学の文学部の方へと降りていってみました。僕は「モダンジャズ研究会」というのにも属してたけど、その部室兼練習場所があったのは、記念会堂の西の道沿いだった。通称「音楽長屋」と呼ばれた木造平屋の建物に、大学の主要音楽サークルが集まってたけど、もちろんそんな長屋はとうの昔に無くなり、今は立派な学生会館になってました。今は昔。
朝の戸山公園、箱根山で、遠い戦争に思いを馳せ、30数年前にタイムトリップして、ホテルへ帰ってきました。そんな、東京の早朝。
さあ。今日も頑張って仕事仕事!