地震はみんなで考えよう〔7144〕2022/11/06
2022年11月6日(日)晴れ!
良いお天気の日曜日。昨日の土曜日も、街はなかなかの人出でした。デスカ持ってたら電車もバスも10円やしね。今日も、あちこち行楽で賑わうんでしょうね。良き哉良き哉。
そんなお天気の良い日曜日やけど、僕はお仕事があって会社に来てます。でも日曜日。本社棟は静かで、ゆっくりまったりと時間を過ごすことができるんですね。
そして恒例の、日曜朝、新聞タイム。牛乳飲みながらの至福の時間。いいね、これ。
今日の高知新聞で目を引いたのが、17世紀前半に北海道太平洋沿岸を襲った巨大津波の記事。M9クラスと想定されるとうから、かなり、大きいプレート型の地震が発生して、北海道沿岸を襲ったことが、津波堆積物などからわかっているけど、その詳細は謎に包まれている、という話。で、アイヌの伝承に、その津波のことを伝える神話や伝承、地名が残っているという研究調査についての記事が、これ。
文字を持たなかったアイヌだからこそ、その記憶や記録を伝承、神話の形で残していたのでありましょう。こういう伝承を綿密に調査して、昭和いの減災に役立てていくのは、とても大事なこと。
そうそう。こないだ、高知県人がよく耳にする、次の南海地震が「30年以内に70〜80%の確率」でやってくるという想定のことが高知新聞に載ってた話、書きました。その想定は、室戸の「湊番役」だった久保家に保管されていた文書の記載をもとに為されたもので、実は、その解釈や分析にはかなり異論もあって、「30年以内に70〜80%の確率」というのは、ちと、安易なんではないか、という論調でした。
そう。重要なのは文献の読み方。
歴史学では、文献の取り扱いにはかなり注意を払いながらの研究が為されます。文献史学というのはそれこそ長い歴史があって、その手法や解釈の方法論については、かなり練り上げられてきています。しかし、それを自然科学系の研究者が利用する際、その慎重な手法や解釈が疎かになる、ということが、まま、あるんだそうです。歴史学の研究者の方が言うてました。なるほど。
今朝のアイヌ伝承の記事を読むと、その研究をされているのは地震学の先生やけど、なかなか頑張っておられること、わかります。日本の地震研究は世界で一番進んでいる、という話もあるけど、それでも、まだまだわからないことだらけ。たった400年前の地震が、いつ、どこで、どんな原因で発生したのかもわかっていない。それが、実情。
歴史学、考古学と自然科学の融合、共同研究が、これから重要になってくるんでしょうね。こないだ、年輪酸素同位体比によって過去の非常に解像度の高い気候変化がわかるようになってきた、という話書いたけど、それと文献史学、考古学などを組み合わせていくと、今までわからなかった歴史が明らかになっていく訳で、それは地震学でも同じ。
さあ。みんなで考えよう。そんな時代になりました。