震災と与謝野晶子とゴルバチョフ〔7078〕2022/09/01
2022年9月1日(木)降ったりやんだり
今日から9月。9月1日。大正12年9月1日に発生した関東大震災にちなんで昭和35年に制定された、防災の日。弊社が創業した翌年が関東大震災なので、来年で100年になる訳か。3.11までは、僕らにとって一番有名な大地震と言えば、関東大震災だった。2011年3月11日からその感覚が塗り替えられたけど。
それでも関東大震災という災害は重要。もう、その震災経験を覚えている方もほとんどいない、99年前の大震災。我らが寺田寅彦先生が、その日のことを科学者の冷静な目で文章にしてます。
今は3.11が記憶に新しく、関東大震災の被害のことなどあまり注目されんなったけど、明治以降の自然災害としては空前絶後で、死者・行方不明者10万5000人。3.11では2万人弱なので、桁が違った関東大震災。
その9月1日前後には、各地で防災訓練などがおこなわれているのはご承知の通り。今朝の高知新聞でも防災特集が組まれてました。
その特集の手前に、「美しき座標」。今、丁度、与謝野晶子の詩「君死にたまふことなかれ」と、それにまつわる大町桂月との論争が描かれてて、興味深いね。双方、なかなかの気の強さで激しい文章を応酬してます。でもそういう「皆遠慮なく言い合った」空気は大切で、そういう空気感が大正の終わり頃、関東大震災の後頃まで続いたのでした。思えば、元気な時代だった。
そしてゴルバチョフ逝去の記事。
この見出しにあるように「世界を変えた男」であるのは、間違いない。今の若い人たちには、この人物の凄さがわかっているのだろうか。ブレジネフが退場し、アンドロポフが締め付けを厳しくしていたソ連に突如現れた、奇跡の男。見出しに「笑顔と知性」とあるけど、まさにそうで、ゴルバチョフが居なければ、今の地球は全然違った様相になっていたのは間違いない。
その後、アルコール依存症のエリツィンとかに政権を奪われたのが、地球にとっては不幸だったのかも知れません。プーチンはアンドロポフを崇敬し、ゴルバチョフに否定的だと言われてるけど、それが現在の不幸を生み出してますよね。ああ。ゴルバチョフ。
有名な言葉をいくつか生み出した、ゴルバチョフ。一番有名なのは「ペレストロイカ」でしょうか。
ペレストロイカによってソ連の、いや、世界の雰囲気が急変し、東ドイツ、チェコスロバキア、ブルガリアなどの東欧独裁政権が雪崩を打って崩壊、ベルリンの壁が崩されたのも、衝撃的だった。全部、ゴルバチョフのシナリオ。
最終的にゴルバチョフを失脚させたことは、今も、間違いだったと思ってます。究極の「知性」と「行動」の政治家だった。
もうひとつ有名な言葉が「グラスノスチ」。情報公開。何より情報公開が大事、真実を知らせることが大切と言い続けたゴルバチョフは、今の世界を見て、忸怩たる思いをしていたんではないでしょうか。
関東大震災を忘れてはならないように、ゴルバチョフの知性、行動、成し遂げたことも忘れてはならない。地球の未来のために。