創業100年、八洲夫の想い〔7034〕2022/07/19
2022年7月19日(火)雨
そんな訳で、ひまわり乳業は今年で創業100周年。1922年(大正11年)5月18日、銀行を退職した吉澤八洲夫が、土佐郡秦村で乳牛と山羊を飼い、そのミルクの販売を始めたのでした。
この沿革ページの最初に出てくる写真が、その頃の牛舎。
実は。先日、従兄弟と食事しました。戦後生まれの従兄弟ですが、この写真に写っている建物で生まれ育った、という従兄弟。そして、貴重なお話を伺うことができたのでした。
この写真の、右側の建物が牛舎で、そこで搾乳したりしていたとのこと。左奥の建物は、そもそも種牛を飼っていた場所で、そこを改造して、その従兄弟の家族は暮らしていたそうです。なのでこの写真は懐かしさ満載の写真、ということでした。
従兄弟のお母様は、八洲夫の長女。そのご主人が、戦争から復員してきて、八洲夫の骨折りで製氷会社を立ち上げています。たぶん、その頃、家族でここに住んでいたのだと思われます。その従兄弟が5歳くらいになるまで。
八洲夫は、その従兄弟を可愛がり、成人してからも何かと気掛けてくれて、こんな色紙を貰ったそうです。八洲夫は、毎年正月に、いろんな思いを色紙にしたためておりました。会社には、この、
勝つまでは 止まらず走れ 千里の駒
という色紙が残されています。昭和41年元旦に書かれた、色紙。
その従兄弟が貰ったという色紙には、
障害に逢いて 其勢力を倍加するは 水なり
常に己の進路を求めて 止まざるは 水なり
としたためられ、昭和四十五年元旦 八洲夫と書かれておりました。
「千里の駒」は、とてもわかりやすいシンプルな文章やけど、「水」は、なかなか含蓄のある言葉です。
毎年正月には、僕らも八洲夫宅へ行って、お年玉を貰い、「おきゃく」で飲み食いしてました。当時は、親戚だけでなく社員さんや酪農家さんも大勢訪れて、なかなかの賑わいだった、お正月。
そのお正月に、自分を律する意味も含めて、いろんな言葉を色紙に書き留めていた、八洲夫。
創業100年。八洲夫が残した言葉を大切にしながら、次の1歩を踏み出してゆきます。さあ。今日も仕事を始めよう!