山、それぞれのあるべき姿〔6968〕2022/05/14
2022年5月14日(土)晴れ!
雨が多い一週間でしたが、この週末は晴れそうで、良かった良かった。今朝は、会社へ行ってふた仕事三仕事ほど済ませてから、五台山を走ってきました。RUNで五台山をたつくるのは久し振り。なかなか奥の深い山、五台山。今日も、一度も通ったことのない山道を駆け上がったりして、楽しかったです。子供の頃から100回以上は登っている五台山やけど、それでも新しい発見だらけの五台山。山には、その山ならではの趣き、風景、姿がある。
昨日、高見山のこと書きました。山焼きができないものか、という議論が始まった、という話ね。昨日、牧野植物園で講演してくれたのは、高知大学名誉教授の石川先生。その講演の中で、貴重な貴重な高見山の草原は、1975年から2010年までの35年間で41%が消失してしまった、とおっしゃっておられました。斜面下部では低木林が増加し、低木林が高木林に発達していっている、と。その2010年から更に12年経過している訳で、貴重な植生や防災の観点からも、そろそろ急がんといかん課題満載の高見山、ということがわかってきてます。みんなで高見山の未来を考えんといけません。
そして五台山。五台山は、行基上人の伝説まで遡る信仰の山。そして麓には、夢窓疎石に遡る吸江庵も。走ってみたらわかるけど、一面に太古からの歴史を感じることができる、五台山。昭和になってからは、牧野植物園ができて、またひとつ新しい五台山が始まりました。
僕らが子供の頃から親しんできた展望台は、自走式のロープモノレールの「見国停留場」だった建物。その屋上からは高知の城下が一望に見晴らせて、神戸の六甲山、函館の函館山、札幌の藻岩山にも負けないような眺望を誇っておりました。
この写真は、そのロープモノレールが折り返す支柱と、その向こうに見える市街地風景。今朝行ってみて、改めて、この場所の素晴らしさを体感してきたのであります。陰影起伏図で見ると、こう。高知の城下に向かってなだらかに下っていく尾根の上。その尾根にはチャートの巨岩が並び、その岩の上から見晴らす高知の城下は、名物だったのでした。
今朝、確信したこと、あります。
議会やらなにやらが、耐震不十分ということで突然閉鎖した展望台。それならば、すぐに解体しよう。あったらマギる。そして、西側の大きな樹を、伐採する。いや、そんなにたくさん伐らんでも、西へ尾根が下っているので大丈夫。少し伐採するだけで、かつて名所「見国嶺」と呼ばれた景観は、取り戻せる。
多くの里山がそうやけど、現代になって、燃料や肥料として山の資源を利用せんなってから、どんどんと樹木が大きくなってきてます。かつては無かった山の風景が出現しているのが、現代。それが高見山山焼き問題を引き起こしているし、多くの山から景観を奪い去っている。
それぞれの山には、それぞれの歴史があり、あるべき姿がある、と思う。高見山がこれからどうあるべきか。そして五台山は。
自分の足でたつくると、山のいろんな姿が見えてきて、いろんなこと、考えさせられます。