植物と平和と牧野博士〔6948〕2022/04/24
2022年4月24日(日)雨
雨の日曜日。コロナはコロナとして、人出もかなり増えてきた感じの高知ですが、今朝はあいにくの、雨。でもまあ、現在の渇水状況、特に物部川の渇水の状況に鑑みると、恵みの雨と言えましょう。僕は会社でパソコン仕事をしているので、この雨は集中力を高めさせてくれます。
そう。雨音って、集中力を高めさせてくれますよね。周囲の雑音を雨が吸収してくれている感じ。そして、僕の部屋で聞こえるのは、外の小屋の屋根にパラパラと落ちる雨垂れの音ばかり。いや、それと、机の上のストップウォッチのチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッという素敵な音が、嫌が上にも集中力、高めてくれる気がするけど、気のせいかも知れません。
で、今朝の高知新聞。ちょっと驚きましたね。いつもの新聞ではなくて、1枚の特集が新聞を覆っていました。新聞受けには桜色の新聞が。植物標本の写真と平和へのメッセージでラッピングされた新聞。
今日は牧野富太郎博士生誕160年、ということで、こんな素敵な企画になっていたのでした。なかなかやるねー、高知新聞。表面は、牧野博士が昭和14年に東京の自宅で採取した「センダイヨシノ」という桜の植物標本。そして裏面が、この写真。
昭和14年という年は、ノモンハン事件が起き、そして日本が戦争へと傾れ込んでいく時代。その年に、博士は何を思い何をしたのか。牧野博士がいつも口にしていたという言葉が、桜色の新聞に印刷されていました。
植物に感謝しなさい。
植物がなければ人間は生きられません。
植物を愛すれば、世界中から争いがなくなるでしょう。
牧野富太郎
Let’s thank our flower and plants.
We,people can’t live without plants.
In the hearts of loving plants,No war in the world.
Tomitaro Makino
その「センダイヨシノ」の標本を自宅で採取した77歳まで、博士は東京帝国大学の講師。学歴のない牧野富太郎さんが博士号を与えられたのは、昭和2年、65歳のときのこと。学歴や権威の世界の中で、有無を言わせぬ実績で障害を乗り越えながら突き進んでいた、牧野博士。4月24日が誕生日やったんですね。
僕と1日違いなのか。いや、旧暦文久2年4月24日なので、現在の暦でいうと1862年5月22日。でも、確かに今日、この日に相応しいラッピングとなりました。僕とは99歳違い。
60歳を超えてからの博士の業績も、すごい。僕は明日で61歳。まだまだ頑張らんといけません。そんな勇気をくれる、そして平和への思いを掻き立てられる、新聞でした。
さあ。集中して仕事仕事。