高知を見晴らすアニマルウェルフェア〔6929〕2022/04/05
2022年4月5日(火)晴れ!
もう、高知は桜も終わり。これから初夏へと向かいます。山の緑も、少しづつ濃くなってきました。
ここは南国市白木谷の斎藤牧場さん。全国的にも有名な山地酪農の聖地、斎藤牧場。ここの桜もとってもキレイで、以前にお花見をさせて頂いたこと、あります。とにかく素晴らしい牧場、斎藤牧場。
場所は、ここ。この牧場は、昭和の時代に齋藤陽一さんが奥様と二人で切り拓いたもの。全国に先駆けて「山地酪農」を創始したのが、円行寺の岡崎正央さんで、その酪農方式を継承しているのが斎藤牧場。日本の急峻な山の斜面を利用し、日本の気候に合った日本芝で放牧する方式は、それまでの酪農業のイメージを刷新するものでした。
この広い広い斎藤牧場さん、行ってみたらビックリします。こんな急斜面で大丈夫なのか、と。でも大丈夫。齋藤さん曰く「牛は4本足ぢゃきのう」。人間よりもずっと大きな身体ですが、ずっと器用に急斜面を歩く、乳牛たち。
ここは北海道みたいに雪が降りません。なので、一年中放牧ができます。しかも、この「山地酪農」は「昼夜周年放牧」。つまり、朝晩の搾乳時以外は、昼も夜も雨でも台風でも、外に出しっぱなしの放牧スタイルが特徴。自然の中で、自然のありように適応して、幸せに暮らす牛たち。
近年、アニマルウェルフェアが注目されるようになりました。家畜の飼育環境を、家畜にとって苦しいものではなく、快適なものにしていくべきだ、という議論。一番注目されているのは養鶏で、欧米では既に平飼いの比率がかなり高くなってきているそう。ケージ飼いは、どんどん少なくなっていく。もちろん平飼いにするとコストはかかる。それは、コストに添加される。そのコストに対する理解の違いがね。欧米人と日本人の差は、こんなところにあるのでした。それでも今後、鶏の飼い方、豚の飼い方については、このアニマルウェルフェアの流れが広がっていくのは間違いないと思います。
では、牛は。まだまだ、牛の世界では、アニマルウェルフェアの議論は深まっていません。これは実は、欧米でもそう。そんな中、こんなにもウェルフェアを極大化した酪農が行われているという奇跡。それも、高知で。しかも、この写真のように、高知の平野を見晴らすことのできる山で。
あまり知られてないですが、高知には、全国に誇れる酪農家さんが、いらっしゃいます。