DOG DAYSとシリウス〔6802〕2021/11/29
2021年11月29日(月)晴れ!
冬の正座が煌めく朝。
今朝、3時半に出勤してひと仕事済ませてから、5時前、本社棟の前にコンデジを置いて撮影しました。正面にオリオン座。そして冬の大三角形。左下にはひまわり乳業の看板が街頭に照らされております。
こうやって撮影すると、オリオン座、ベテルギウスのオレンジとシリウスの青白色が目立ちますねー。全天で、太陽の次に明るいのが、あの、シリウス。おおいぬ座α星。
ところで、英語に「DOG DAYS」という言い回しがあるの、英語に強い方ならご存知だと思います。夏の、一番暑い日々のことを、そう表現します。
これは、イメージとしては、炎暑の季節に犬が道路の上でダラリと寝そべっているような場面を連想して、その語源もその辺りにあるのかな、などと想像しがちやけど、そうではありません。実は、その言い回しは古代ギリシャまで遡るんだそうやね。
シリウスは、ギリシャでは、オリオンの猟犬のうちの一匹を表す星。その猟犬が、太陽と一緒に昇ってくる時期には、太陽と一番明るいシリウスが合わさって、一年で一番暑い季節となる。だからその時期を「犬の日々」、DOG DAYSと呼ぶようになった、という話。
ちなみに現在のアテネ界隈の緯度では、7月から8月の頭にかけてがDPG DAYS。太陽とシリウスが同時に、昇る。
でも、7月って、一年で一番暑い季節ではないではないか!とお叱りを頂きそうでは、あります。そう。なにか、おかしい。
これは、地球の「みそすり運動」に原因があります。地球の自転軸が傾いてて、それが円を描くようにまわるのが、みそすり運動。今は家庭でお味噌を摺ったりしないので、ピンとこんかも知れんけど、日本ではこれを「みそすり運動」と呼ぶのである。もちろんギリシャでは、お味噌は摺らないので、違う言い回しやと思います。
でね、その「みそすり運動」で計算すると、古代ギリシャでは、シリウスと太陽が一緒に昇る時期は、一番暑い時期、つまり現代よりも少し遅い、一番暑い時期だった、という訳だ。訳なのです。この元ネタは、ナショナルジオグラフィック日本版。いやー、知らんかったですね。DOG DAYSのDOGはシリウスの犬だったとは。60年も生きてきたのに、世の中、知らないことだらけ。
みそすり運動では、2万5772年で、ぐるりと一周するそうです。だから1万3000年後には、シリウスが太陽と一緒に昇るのは真冬になり、天の北極は、こと座のベガ近くになり、ベガのことを「北極星」と呼んでいるかも知れないのであります。
つまり、奥谷南遺跡の旧石器時代人は、ベガあたりを、真北の目印にしていたのでしょうかね。同じ星空が延々と繰り返すと思いがちやけど、知らない間に少しづつ変わり、気がつくと全然違う風景になっていた。そんな話。
1万3000年後にお味噌があるのかどうか知らんけど、みそすり運動は、間違いなく続いていくのでしょう。そんなことより月曜日。さあ、仕事仕事!