リュパンとルパンと南洋一郎〔6708〕2021/08/27
2021年8月27日(金)晴れ
晴れ。暑い。善き哉善き哉。朝から夏のお日様ギラギラ。
やけど、高知にも禁酒法の波が押し寄せてきて、大変なことになってきました。とにかく1日でも早い収束を願うばかりなり。終息でなくてもいいので。収束して。お願い。
こんなコロナ禍中なので、自ずと増える読書量。皆さんも本、読んでますか?
こないだ、高須のBOOK OFFさんで、こんなの見つけて買ってきました。「金三角」。作者はモーリス・ルブラン。おう。ルパンだ。懐かしさのあまり、つい買ってしまった「金三角」。
僕ら世代の子供たちは、ポプラ社のルパン全集、読んでました。いや、僕は圧倒的にルパン派やったけど、同じような装丁でシャーロック・ホームズのもあったし、怪人二十面相のもあったので、派閥は分かれてたと記憶します。
僕はルパンが好きで、このポプラ社のシリーズ、結構持っていたと思います。ひょっとしたら、今も実家探したら、いっぱいあるかも知れません。
で、ポプラ社版では「黄金三角」でした。「金三角」ではなく。そしてポプラ社のルパンシリーズは、全部、南洋一郎訳、となってたのをはっきりくっきり覚えてます。だって僕は「なんよう いちろう」と思い込んでて、あるとき「みなみ よういちろう」だと知ってショックを受けたから。どうでもいいですか?
改めてウィキ見てみると、南洋一郎さんって、かなり原作に自分の創作とかも加えてたみたいですね。なのであのルパンシリーズは、現在では「原作を少年少女向けに大幅に改筆・圧縮した翻案作品」という位置付けなんだそう。知らんかった。今だったら、権利関係とか、ややこしいことになりそうやけど、そんなことにはあまり関知しない時代ではありました。
で、ウィキには「原作とはかけ離れたルパン像を読者に広めた」という批判もある、としてるけども、ルパンをホームズに匹敵するヒーローに仕立て上げた功績は、大きいとも書かれてます。
そう。ルパンがこんなに有名なのは、実は世界でもフランスと日本だけ、らしい。つまり、南洋一郎さんが居なかったら、日本でこんなにルパンが有名になることはなく、従ってルパン三世というキャラクターが生まれてくることもなかった訳で、影響力は抜群やねー、南洋一郎先生。
もちろん半世紀前に読んだストーリーを覚えている訳もなくて、だからこれ読んだからと言うて、南洋一郎さんの創作部分がどこなのかがわかる訳でもないけど、久々に楽しくルパンを読ませて頂きました。いや、この訳ではリュパンか。
ミステリ慣れしてしまった今、改めて読むと、トリックとかが単純で犯人がしゅっと判ってしまうから、ホームズやポアロみたいに世界に広まることがなかったのは、なんとなく解る。でも、なんとなく半世紀前に読んだワクワク感が蘇ってきて、楽しい時間が過ごせました。
コロナ禍中の夜、こういう過ごし方もいいと思う。どうせ、飲みにも出れんしね。