西澤作品に山中さんが〔6531〕2021/03/03
2021年3月3日(水)晴れ
今朝はちと、冷えました。三寒四温、三寒四温。お昼は暖かくなる予報。
ところで、高知出身で高知市在住のミステリ作家、西澤保彦さんをご存知でしょうか。「新本格」と言われるジャンルの作家と看做されてるけど、その展開は、独特。SFの要素を散りばめた、しかも展開が複雑極まりない初期の作品は秀逸。「7回死んだ男」とか「人格転移の殺人」とかね。その後、高知大学をモデルにした地方大学を舞台にした「匠千暁」シリーズとか、超能力ミステリ「神麻嗣子」シリーズとかでも好評を博してます。
その後、「腕貫探偵」シリーズなどの少しライトな作品がかなり売れました。僕が初めてお会いしたのは、丁度その頃。
そう。故坂東眞砂子さん達と、しょっちゅう飲んでいた頃でした。高知新聞さんの計らいで、坂東さんと一緒に、西澤さんも交えて飲むことになったのでした。思えば僕も恵まれてます。
西澤さんは、ご自分でバカボンに出てくるラーメン好きの小池さんに似てると自覚しておられますが、確かに、似てます。そして、とても良い方。素敵な方ですね。僕と年齢が近く、吹奏楽部だったこともあって、いろんなお話をさせて頂いたことでした。
で、そんなご縁で西澤作品はほとんど読んでるのですが、こないだ、TSUTAYA中万々店さんで、まだ読んでなかった「エミール」シリーズの「さよならは明日の約束」を見かけたので、買いました。初期の作品とはまた違う、かなりライトな感じのミステリで、好感持てます。
で、読み終わって「解説」のところのページを開いてビックリ。山中さんではないか!
そう。この本の「解説」をTSUTAYA中万々店さんのスーパー書店員、山中さんが書いておられたのであります。いや、ビックリ。
普段、あまり「解説」というものを読まない僕も、じっくりと読んでしまいました。作品への「愛」が溢れる解説文。さすがさすがの山中さん。
解説によると、全国のTSUTAYAで募集された「復刊してほしい本」プロジェクト企画に、山中さんが「方舟は冬の国へ」を応募して採用され、12年振りの再版に至ったんだって。良い本ですもんね、「方舟は冬の彼方へ」。せつなくて、やさしい本。山中さん、Good Job!
そうそう。TSUTAYA中万々店さんでは、僕が帯書かせて頂いた坂東眞砂子さんの「しじ万より」も、結構積んでくれてます。山中さん、Good Job!
おかげで、あらためて西澤作品、また読んでみたくなりました。「エミール」シリーズの最新作「夢の迷い路」も読まなくっちゃ。今度、TSUTAYA中万々店さんへ買いに行きます。こうやってディープなユーザーを増やしてってるんでしょうねー。
モノを売る、ということは気持ちを売る、ということだと教えてくれます。