土佐酒マップ〔6462〕2020/12/24
2020年12月24日(木)曇り
クリスマスイブ。今年のイブは、歴史に残るクリスマスイブになるでしょうね。色んな意味で。しばらく夜の街へも行けてないけど、今晩なんか、どんな感じなんでしょうか。
家でゆっくり過ごす方も多いことと思います。コロナの中の、それぞれのクリスマスイブ。
弊社は、年末にかけて、充填機の入れ替えがありまして、特別忙しい、特別な年末を迎えております。昨日書いた、あのストローレス対応紙パックの充填機を、この年末に導入するのであります。
世界は動いている。歴史や伝統の中から新しい技術や考え方が生まれ、新しい歴史や伝統が紡がれてゆく。人類はそうやって、生きてきた。今回の新しい試みを、世の中に広げていきたいと思っております。
歴史や伝統の中から新しい技術や考え方が生まれ、育ってゆく。
ということで言えば、高知県の酒造りは、その模範的な姿を示しているんではないかと思っています。歴史と伝統に科学の視点から技術が導入され、おいしい酒造りが理論的、科学的に進化してきた近年の高知の酒造り。
昨日、所用で高知県工業技術センターへ行ってて、こんなの貰ってきました。
TOSASAKE MAP
土佐酒のおいしさを、風味でマッピングしたもの。これは便利だ。
酒の風味は、使用する酵母によって違ってきます。工業技術センターには、その専門家のUさんという方がいらっしゃいます。お酒が大好きで、男前やけどちょっぴりおちゃめなUさん。そのUさんが、新しい酵母を発見したり、酵母の組み合わせで風味をつくりあげるアドバイスをしたりと奮闘して、土佐酒のレベルを劇的に向上させ、そして科学的にしました。
このマップの構造を紹介しましょう。
左へいくほど「しっかり・個性的」。真ん中が「すっきり・おだやか」で、右へいくほど「華やか・フルーティ」という風味で整理されてます。
そして、上にいくほど「淡麗・辛口」で、真ん中が「輪郭のある味わい」。そして下へいくほど「厚み・幅のある味」。
わかりますでしょうか?
土佐の酒は一般に「淡麗・辛口」と言われるけど、今は、華やかで厚みのある風味の酒が増えてること、わかります。酒飲みがどっさり飲むには、左上の方がいいけど、酒の風味をじっくりと味わいながら飲むには、右下の方、という訳で、最近は真ん中より少し右下の方が好まれる傾向にある、ということでしょうかね。
土佐酒でも、蔵によってつくりかたの考え方が違ってて、このマップ見ると、そんな「考え方」も窺い知ることができて、楽しい。南酒造さんなんかは、左上から右下への対角線上に商品があって、なるほど、という感じだし。
一番右下に突出してるのが、土佐市、亀泉酒造さんのCEL24。CEL24は酵母の番号。リンゴのような香りが強く出る酵母で、とにかく香り高い。大酒飲みにはちょっと無理やけど、日本酒ではないみたいな香りの強さと風味には、熱烈なファンがついてらっしゃいます。都会の女性に大人気のCEL24。この位置にマッピングされてるのは、高知県人なら納得できます。
コロナの中、宴会もない年末年始。土佐にはおいしい地酒がたくさんあります。せっかくなので、家で、おいしいお酒を飲んで楽しむクリスマス、年末年始を過ごしてみるのもいいかと思います。お酒選びの参考には、このマップ。工業技術センターさん、いい仕事、してますねー。
お酒飲む前に牛乳飲んでおくと、身体にいいですよ。