Saenba Gekijou forever〔6416〕2020/11/08
2020年11月8日(日)晴れ
良いお天気。諸々用事があるので、朝のうちだけ、ちょこっと自転車。市内の近所をたつくってきました。
それにしてもこの映画館跡、しぶとく残りますねー。初めてここに足を踏み入れたのは2005年6月のこと。もう、今から15年半前。菜園場の商店街の東で、映画館の入り口は東側にあったようです。「菜園場劇場」という映画館。で、2度目にご紹介したのが2013年2月14日。その日のにっこりでは、高知の映画館事情について書いてます。
昭和33年、高知県内には141軒の映画館があった、という話。高知市内には34軒なので、映画という娯楽は都市集中型ではなくって市町村分散型だったことも、わかります。
この菜園場の映画館は、お客さんが思ったほど入らず、営業期間は短かったと言いますね。たぶん、数年間。1960年頃のこと。つまり、営業は数年間やったけど、廃墟としての歴史はなんと60年という訳だ。なんか、地中で17年間幼虫として過ごしたセミが、地上に出てきて数日で超顔を終える、みたいな話を連想してしまいます。ともあれ、凄まじかった映画ブーム。娯楽の王様、映画。
その後テレビが普及し、映画館は激減しました。家庭でビデオが見れるようになったかと思うたら、次はネット社会。映画館もシネコン主流になり、今、高知市内にシネコン以外で残る映画館は「あたご劇場」くらい。あと、県内だと安田町の「大心劇場」ね。
あたご劇場のウィキを見てみました。おう。一番下の脚注に注目。脚注7。
“小劇、閉館#今日のにっこりひまわり.ひまわり乳業(2013年4月2日)
とあるではないか。そうそう。小劇が閉館になって、市内唯一が「あたご劇場」になった話をにっこりで書いたのが、「あたご劇場」のウィキで紹介されているのでした。このにっこりひまわりも、高知のアーカイブとして利用されてるのか。知らんうちに。
この映画館跡の写真も、貴重なアーカイブになると思って2005年、2013年、そして2014年にも撮影して、紹介してます。2014年の話なんか、えらい力が入ってますもんね。なんでか知らんけど。
今は2020年。2005年に撮影したときから時計が止まっているかのよう。たたずまいは、ほとんど変わらない。取り壊される前に急いで撮影、と思ってから、はや15年。でもいつまでもこのまま、という訳もないから、こうやって時々訪れて、昭和の風景を確認しとこう。
ここがたぶん映画館の玄関。この左側にロビーがあって、突き当たりに2階席へ上がる階段。そう。ここは2階席もある、立派な映画館だったのでした。写真上部の斜めの天井の上が2階席。突き当たりの壁面に、階段の跡が段々模様になって残っているのが嬉しい。
Strawberry Fields foreverではないけど、
Saenba Gekijou forever