14階建のある風景〔6406〕2020/10/29
2020年10月29日(木)晴れ!
昨日書いたように、三翠園様の新館「翠玉館」は明後日オープン。その隣の、14階建は、既に解体工事が始まっております。
この14階建は高知市のランドマークとして、半世紀の間、親しまれてきました。無くなってしまう前に、撮影しとかなくっちゃ。筆山の駐車場から撮影してみたけど、こうやって見ると、高知市内もビルだらけになってますねー。マンションが増えた。増えました。
今、高知市には70mを超える高層建築が3棟。100mのトップワン四国、96.6mのホテル日航高知旭ロイヤル、68.7mの高知市民プラザかるぽーと。
僕は、三翠園さんの14階建は、長年、高知で一番高いビルだったと記憶するけど間違うちょったらごめんなさい。ともかく、僕らは三翠園の14階を見上げながら半世紀過ごしてきたのでありました。てっぺんのレストランで、会合を幾度もやったし。
ところで高層建築。
以前にも書いたけど、トップワン四国やホテル日航高知は、数十メートルの沖積層の下にある硬い地盤まで基礎杭を打って、建築されてます。されてると思います。当たり前だ。筆山とかの地山を形成するような岩盤は、更に深いところにあるんですね。硬い硬い地層は、かなり深い場所にしかありません。これは、プレート運動で、南海地震の度に沈下、陥没していく為だと思われます。その深い基盤層の上に「比較的」硬い洪積層、そして2万年前以降に堆積した柔らかい沖積層。
高知市は、なかなか高層建築を建てるのは難しい地層なんだと思います。
東京の新都心、新宿はどうか。
あの都庁を含む高層ビル群は、元々淀橋浄水場があった場所。更新世段丘でも、比較的古くて硬い下末吉面の上。しかも、数十メートルも掘れば、鮮新世から更新世古期という100万年級に古くて硬い上総層群があって、あの超高層ビル群は、そのとても硬い地層を利用して建築されてます。されてると思います。当たり前だ。見た訳やないので知らんけど。
で、超高層ビル群と言えばニューヨークのマンハッタン。いわゆる「摩天楼」ね。キングコングが登った。戦前の古い時代から超高層ビルが建てられたマンハッタンって、やはり地盤に恵まれてるんでしょうね。
あのマンハッタン島は、巨大な一枚岩の上でできている、という話、聞いたことあります。川に挟まれた中洲みたいになってて、普通だと、とても地盤が柔らかいと思われがちなのに、硬い。とっても硬い。マンハッタン片岩という、億年単位の古くて硬い岩盤だから、そんなに技術がなくても高いビルが建てられた訳ですな。基礎はどれっぱあ打っちゅうのか、気になります。
日本の都市が形成されてる平野って、沖積平野が多く、高温多湿にして森林が発達。木造家屋が多かったのは、宜なるかな。
近年の建築時術の著しい発展で、この高知平野でも、高層建築が可能になりました。これからも風景はどんどんと変わってゆくんでしょうね。
この見慣れた「三翠園」14階も、近々なくなります。