Let it Be〔6385〕2020/10/08
2020年10月8日(水)小雨
こないだ、BOOK OFFをうろうろしてて、ついうっかり買ってしまったCDがあります。本買うつもりで行ったのに、CD買ってしまいました。ビートルズの「Let it Be」。これ、レコードとして発売されたのが1970年。ビートルズが解散した直後。こないだ手に入れた交通公社の時刻表と同じ時代のものやね。つまり、50年、半世紀前のアルバム。家に、姉が買ったレコードがありました。
僕は小学生やったけど、中学生の姉がロック大好き少女だったので、そんなのを聴くには恵まれた環境だった訳です。
懐かしい。
ビートルズが解散したのが1970年、僕が小学3年生のときだから、そのリアルタイムの活躍はあまり記憶にない訳で、ビートルズ世代は僕らよりも10歳くらい上がど真ん中になるけど、姉がロック好きだった関係もあって、馴染みは、ありました。
久々にアルバム「Let it Be」をじっくり聴いてみて、よくできた曲ばかりだということ、再認識しました。もちろん子供の頃に耳に刷り込まれたメロディーなので、素晴らしく聞こえる、という面もあると思うけど、それにしてもやっぱし、すごいね。
見えない力が働いて、才能と才能がぶつかりあってハレーション起こしてる感じ。
アルバムとしての完成度は「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」が一番とも言われ、僕も大好きですが、解散に向かうビートルズの雰囲気が溢れる「Let it Be」は、僕に、特別の感慨を抱かせます。これ聴くと、小学生のときに住んでた家の中の景色や匂いを思い出す。
そして思い出すのは、映画、「Let it Be」。
あれだけ結束の固かったビートルズが、チームとしての心がバラバラになりつつあり、一緒にアルバムを作る熱意、集中力が欠けていく中で作られた映画は、これまた末期ビートルズの匂い、雰囲気が感じられて、大好き。
と、言いましても、その映画を初めて観たのは小学生の頃で、何もわからず、特別な感慨も抱かず、したがってどんな感想を持ったのかの記憶もないような鑑賞しかできてないのが、残念。
旭の、今はパチンコ屋さんになってる場所にあった「名画座」で観たと記憶します。これも、姉に連れていかれたんだったと思う。
旭の名画座でビートルズの映画を観る、という経験は、僕の世代にしてみたらかなり貴重なものだった訳です。
僕らが中学生になると、時代はハードロック。ディープパープル全盛で、あの頃にバンド始めた連中で、「Smoke on the Water」やったことない人を見つけるの、大変かも知れません。
そして時代はプログレへ。うちの中高のバンドは妙にこまっしゃくれてて、イキがってやってました。イエスとかクリムゾンとか。
僕がSAX吹きだった関係もあって、僕らのバンドはクロスオーバー系へ。ジェフベックとかサンタナとかもやったけど。
まだ「フュージョン」という言葉がなかった時代ね。
ご承知のとおり、その後、僕はジャズの方へ行ってしまった訳やけど、最初にバンドでやったのは何を隠そうディープパープルだったのでした。
もし、ビートルズ世代だったら、また違った人生になってたかも知れないなー、などと思いつつ、この懐かしい音楽を聴いてます。あの頃の匂いを感じながら。