よさこいと雨と大自然〔6326〕2020/08/10
2020年8月10日(月)薄曇り
昨日の午後から今日一日、雨の予報。やったけど、そんなに降ってません。昨夜はちと、降りましたが、今日は曇っててクマゼミがワシャワシャ。
そんな訳でよさこいのない8月10日。不思議な感じ。8月10日の高知市に爆音轟音が響かないのは、違和感、あります。
爆音轟音で思い出したこと。
以前にも書いたけど、僕は若い頃、よさこいの地方車に乗ってバンドマンやってました。帯屋町が一方通行でなかった時代はすごかった。なんせ、帯屋町を踊り子隊がすれ違うのである。自分のチームの踊り子さんには音楽を届けたいので、バンドとPAは一生懸命に音を出す。爆音の地方車がすれ違うと、そこには轟音のカオスが出現して何がなんだか。そんな時代もありました。
帯筋の巨大トレーラー地方車が狭い路地で動けんなって騒動になったのもその頃。まだ、地方車の大きさとか踊ったらいかん場所とか、色んな規制が追いついてなくて混沌としたよさこいが、そこにはありました。それはそれで楽しかったけどね。
いろんなチームに雇われてバンドやったけど、お金の無いチームもありました。地方車は手作りに近くて、本番直前まで、まだ、僕らでベニヤ板切ったりしてたことも、あった。
雨での思い出といえば。
丁度この季節。今日みたいに、突然大雨が降ったりするのは当たり前。その日も、ある会場と次の会場の間で、大雨が降ったのでした。そして、ミキサー卓ざっぱん事件。詳しくは、こちらをご覧ください。よさこい時期に雨が降ると、その事件を思い出します。
大自然。何があるか、わかりません。いや、その事件は自然災害というよりは不注意と不運やったけど。
よさこいの話はこfれっぱあにしちょいて、自然災害の話。
今朝の高新。今日は「山の日」やけど、出社してきてます。一仕事終えて、ゆっくり新聞読んでると、「常夜灯」というコーナーに、かの元京都大学総長にして現京都芸術大学長、高校の先輩になる尾池和夫先生が「トンネルと水と地震と」という文章を書いておられました。ここに書かれてるのは、丹那トンネルのこと。伊豆半島の付け根の、東海道線のトンネル。1918年に工事が始まり、なんと、完成が1933年。途中に断層があり、その真上の丹那盆地には大量の地下水。断層に工事が行き当たると、そこから夥しい水が湧き出して工事を阻んだのでした。多くの犠牲者を出しながら、水抜き孔を建設し、排した水の量は芦ノ湖の三倍。すさまじい工事だったと言います。黒部ダム建設でもそうやけど、トンネル工事で一番大変なのは、水。地中の水。
結局、丹那トンネルができたお陰で、丹那盆地の豊富な水は失われ、水田や山葵田がなくなってしまった、という話。
このコラムには書いてないけど、念頭にあるのはリニア新幹線の静岡県区間工事のことでしょうね。トンネル工事による、水への影響。そのことを一番知っていて、一番痛い目にあっている静岡県が、異議を申し立てているのは、無理からぬことなのかも知れません。
JR東海と静岡県の論争は、そんな要因やこんな理由が絡み合うので、難しいのであります。議論は、単純ではない。
このコラムが衝撃的なのは、1930年に発生した、つまりトンネル工事中に発生した丹那断層の地震は、水を抜いたことが誘発した可能性がある、という内容。地球をいじる、ということは、なかなか難しいということを教えてくれます。
つまり、大自然、なにが起こるかわからんので、常に謙虚に、最悪を想定して、対策を練っておかんといかん、という話でしょうか。大切なものは、キチンと、守る対策を講じておくことが、肝要という話。ミキサー卓がドライヤーで復活して、踊り子さんが踊れたのは、単なる偶然、運が良かっただけなのである。