雨と傘と木履と〔6274〕2020/06/19
2020年6月19日(金)雨
昨日から、なんか、梅雨らしくなってきた高知県地方。雨、嫌いではありません。梅雨の時節、梅雨らしく降る雨は、生命の力を与えてくれる感じがして、好き。降り過ぎるのは嫌やけど。
加齢による腰痛で(同級生の整形外科医K君に診察してもらったら、老化だから仕方ないと言われました。同級生のおまんに言われるとね、ちょっとね。)あまり走れんのが辛いけど、雨の中走るのは大好きなので、ちょっとウズウズしてます。かなりウズウズしてます。
会社の僕の部屋の前には、物置小屋。その小屋のトタン屋根から、雨の滴が滴り落ちる。見てて飽きない。ただ、落ち続ける水滴。我を忘れて見入ってしまいます。トタン屋根というのが、また、懐かしさを際立たせて、見飽きない。そんな風景。
トタン。不思議な語感の言葉。古くからある言葉なんだろうか。「大言海」で調べてみると、ありました。
トタン
[亜鉛」外来語ナラムモ、原字、未ダ詳ナラズ。亜鉛ノ條ヲ見ヨ。
外来語らしいけど、原字がわからん、と書いてます。そこでウィキを見てみると、「語源はポルトガル語のTutanaga(亜鉛)といわれている」とありました。大言海を編纂した大槻先生の時代には、こんなこと調べるのも大変だったんでしょうね。今は誰でもスマホで簡単検索。すごい時代になったけど、間違いや嘘も多いので、そこだけは気を付けんといけません。
雨の話でした。
雨で思い出す歌。
♪ぴっちぴっちちゃっぷちゃっぷらんらんらん
これは「あめふり」という歌。作詞北原白秋、作曲中山晋平。楽しい雨の風景。
では「雨」という題名は。これ。やはり北原白秋作詞やけど、作曲は我らが弘田龍太郎。安芸出身の弘田龍太郎が書いた短調のメロディーが哀しくて美しい。
雨がふります 雨がふる 遊びにゆきたし 傘はなし 紅緒の木履も 緒がきれた
このページにも書いてるけど、国道55号、八流のちょっと手前の休憩所に、この「雨」の歌碑があります。以前、ご紹介しました。大正7年に始まった「童謡運動」のことも、書いてます。
そして、あの歌碑の文字は、サリドマイド障害で両手両足を失った女性が、足指で書いたもの。国際障害者年に、あの歌碑は建てられました。
で、あの歌碑、この歌詞に因んでいるのでした。
なかった傘。緒が切れた木履(かっこ)。
こうやって正面から見たら、なるほど、というか、知らんかったー、と言うか。
高知県人なら、この前を車で通ったことも多いと思います。思いますが、この歌碑が、その歌詞をモチーフにして作られていたこと、知ってました?ご存知でした?雨傘と、木履。
いや、そんなん常識やん、と言われたらそれまでやけど、僕は今朝まで気付いてませんでした。知らんかったです。このページ見るまで。恥ずかしながら。迂闊にも。ああ。今朝もひとつ、勉強になりました。世の中、知らないことだらけ。
え?みんな、知ってたんですか?