靄と珪石と花崗岩〔6243〕2020/05/19
2020年5月19日(火)晴れ
昨日は降ったねー。降りました。気持ちいいくらい、降りました。
今朝はその雨もあがって、夜明けとともに五月晴れ。この季節、普段なら運動会も多かったりするんですけどね。今年はね。仕方ないっすね。
ここは南国市篠原。南国バイパスは、霧の中。雨上がりの朝は、ミルキーシェイドに包まれておりました。雨上がり。たまにこんな朝も、ある。
以前にも書いたけど、霧というか靄というか、こんなのに包まれたら、頭の中をあるレコードの曲が流れ始めて止まらない。ヤン・ガルバレクの「靄と感傷」。
北欧、ノルウェー出身のテナーサックス奏者、ヤン・ガルバレク。高校の時、友人のW君が、卒業を前にして僕にレコードをくれました。その中にあったのが「靄と感傷」。すごい名前でしょ?
原題は
OF MIST AND MELTING
いや、このレコードはヤン・ガルバレクではなかった。テナー吹いてるのはヤン・ガルバレクやけど、このレコードのリーダーはビル・コナーズだった。
このレコードの第一印象は「なんだこりゃ?」。しかし東京中野の北向き三畳の下宿で、ヘッドホンしてこのレコードを聴いてるうちに、ハマってしまったのでした。
今、僕が持ってるCDで一番多いアーティストって、ヤン・ガルバレクだったりしますもの。W君の影響は、今更ながらに大きかったと言えましょう。
靄と感傷ですきんね。落ち込んだ時聴くと、どこまでも、「白い闇」の中に引きずり込まれていくような感覚になって、聴き終わって翌朝目が覚めるとスッキリしてた、そんな恥ずかしい青春。ああ。青春。
さて。この写真の左手に写ってる森は、船岡山。珪石の鉱山として採掘され尽くしている、山。
高知の地層にはチャートが多いので、良質の珪石も多く採れるようです。
ここで重要なこと。
昨日のにっこり。岩手県の岩石が蛇紋岩で、もし高知県の岩石があったら何になるんだろう、みたいなこと、書きました。ところが!
このにっこりを読んでくださっているS先輩から、高知県の石って、ちゃんとあるよ、とのご指摘を頂いたのでありました!
ああ、なんという迂闊、なんという無知。
日本地質学会が、ちゃんと、全国の都道府県の石、決めてました。2014年に呼びかけて、2年かけて選定したという「県の石」。
これにも書いてるように、他にもたくさん興味深い特徴的な石があるけど、それはそれとして、取り敢えず選定した、みたいな話ね。
気になる高知県ですが、他の県でもそうであるように、「県の岩石」「県の鉱物」「県の化石」の3つが選定されてます。
高知県の岩石は、足摺岬の花崗岩類(閃長岩)だって。うーん、マニアだ。高知でよく見る岩石ではなくって、日本ではここにしかないような、そんな石が選ばれた訳だ。
以前、足摺岬と室戸岬の下には大きな花崗岩がある、という話を聞いたことがあるようなないような。で、そこで花崗岩が頑張っているので、南海トラフの沈み込み圧力が、足摺と室戸を隆起させ、中央部を沈降させているみたいな話。素人なので、間違うちょったらゴメンなさい。
ともあれ、高知県の岩石に花崗岩類が選ばれてたのは、意外でした。
ちなみに「高知県の鉱物」と「高知県の化石」については、時間がないのでまた今度。
ちなみにチャートを「県の岩石」にしてるのは岐阜県。あの金華山、稲葉山城の山、チャートの山やったですきんね。そんな気がしてました。
ご指摘いただいたS先輩様、ありがとうございました。
今後、こんなことのないよう精進してまいります。世の中、まだまだ知らないことばかり。
知らないことと言えば、今朝調べてて気付いたけど、ビル・コナーズには、「靄と感傷」と同じECMレーベルで「水と感傷」というレコードもありました。知らんかった。
原題、OF WATER AND MELTINGかと思うたら全然違ってて、
SWIMMING WITH A HOLE IN MY BODYでした。早速買って聴いてみよう。
靄も晴れて、爽やかな朝。今日も元気に仕事仕事!