時間旅行〔6217〕2020/04/23
2020年4月23日(木)晴れ
物部川では、東部自動車道の工事が進んでいます。場所は、ここ。
この対岸、上岡八幡宮さんの前で、ここに道路ができることに気付いたのが丁度4年前。2016年5月2日。田んぼに赤い三角旗が立てられてて、それが道路の縄張りであることに初めて気付きました。爾来4年。
工事は、物部川橋梁まで進んでます。速いのか遅いのか知らんけど。とにかく工事は進み、ここに橋が架かり、近いうちに高速道路が通る日が、やってきます。
対岸、上岡山の向こうに三宝山。
この写真の左端には、物部川を横切る石の列。
幾度か書いてきたけど、あの石列、地面から生えてます。石灰岩の露出。三宝山と稲生の石灰山をつなぐ線上にあるのが、あの石列。地理院地図の地質図を見ると、よくわかるよね。色の部分をクリックすると、その地質の説明が出てくるけど、青い部分が、ペルム紀からジュラ紀にかけての海成層で石灰岩層であること、わかります。
秩父セメント。武甲山。石灰岩。
埼玉県の秩父は、武甲山を中心として、良質の石灰岩が産出されるので有名ね。有名です。実は、この物部川の石列は、秩父とつながっているのでありました。
秩父帯。太平洋のはるか南で形成された礁。火山の噴火、隆起で海面近くに形成されたサンゴ礁とかが、フィリピン海プレートに乗っかって、北上しました。そして南海トラフで沈み込む。その際、陸側プレートに、そのサンゴ礁の化石がくっつき、付加し、ムリムリっという感じで盛り上がって地上に露出する。それが九州から秩父までつながる長い長い石灰岩層をつくりあげ、埼玉の武甲山や高知の鳥形山があんな形になり、秩父セメントが隆盛し、稲生が石灰山になって、入交産業さんが発展したのでありました。
あの石列が埼玉秩父までつながっていると思うと、なかなか感慨深いですね。そして、その石列は、1億年2億年かけて、はるか南の太平洋から運ばれてきたもの。
地理院地図は、僕らを時間旅行に誘う。
億年単位の時間旅行は、シームレス地質図。
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石灰岩やチャートは、太古の昔の生き物の化石ですが、ウィルスにも化石と呼ばれるものがあるの、ご存知ででしょうか。
ヒトのゲノムを解析すると、過去、体内に入り込んできたウィルスがわかるんだそう。それをウィルス化石と呼ぶそうだけども、4000万年~6000万年前に入り込んだウィルス化石も発見されてるんだそう。恐竜が絶滅し、隠れて生きてた小さな哺乳類が、やっと大きく時代。
ウィルスって、なんだろう。ウィルスの研究=生物に害悪を与えるウィルスの研究、ということで進んできたけど、実は、圧倒的多数のウィルスは、生物と共存共生の関係にあるらしいことも、やっと、わかってきてます。
つまり、我々は、ウィルスについて、ほとんど知らない。
善玉?のウィルスも含めて、どういう成り立ちで、どんな起源でウィルスが地球上に現れ、生物とどのような関わり合いを持ってきたのかを知ること。
将来にわたってウィルスと対峙していかんといかん人類は、それを知らんと、根本的解決には至らず、いつまでもモグラたたきゲームなんではないか、と思う今日この頃。
いや、歴史ヲタクのたわごとです。