池田暁子さんと陳舜臣さん〔6161〕2020/02/27
2020年2月27日(木)晴れ
そんな訳で、昨日は宿毛でした。幡多の、宿毛。幡多酪農組合さんの総会と宴会。世の中のコロナ騒動を横目に、ちゃんと宴会、やって来ました。でも大人の分別で、土佐の返杯は、自粛。
それでも心地よく酔っぱらい、心地よく汽車に乗って帰ってきました。高知止まりの特急だったので乗り過ごす危険もなく、ビール飲んで筏羊羹食べて、ウトウトしながら過ごす汽車の時間は至福の時間でした。
今朝出勤して一仕事済ませ、ホットミルクと青汁「菜食健美」を飲みながら昨日の夕刊と今朝の朝刊を眺める。昨日の夕刊に、池田暁子さんの記事が載ってるではないか。すばらしい。
昨年末、おきゃく電車でご一緒した、イラストレーターで漫画家の池田暁子さん。昨年高知へ移住して来られた愛媛県出身の池田さんにとっては、あの「おきゃく電車」のあり様はなかなか印象的だったようで、ご自身のブログにも書いてくれてました。街のど真ん中で酔っぱらいがつり革に捕まってカラオケを熱唱するシュールな絵柄が、なんとも言えませんきんね。
ともあれ、高知にも少し慣れてこられた様子。高知を拠点に、これからの活躍を期待したいっすね。また、高知らしい高知でしか味わえん「おきゃく」にお誘いします。コロナが終息したらね。
「人生モグラタタキ」とか「こんどこそ!片付ける技術」とか、とても面白かったです。これからはネット上での創作活動が中心になるみたい。
そして朝刊。僕の好きな陳舜臣さんの記事が「文学流星群」というコーナーに載ってました。陳舜臣さんは2015年に90歳でお亡くなりになってまして、もう、新作に会えることはないのですが、面白い本をたくさん書いておられます。
司馬遼太郎と、大阪外語学校の同窓、というのは有名な話。同じモンゴル語学科で。
この記事では、陳舜臣さんが好きな人物が耶律楚材であったことが紹介されてます。そう。陳舜臣さんは耶律楚材が好きだった。そして書かれた長編小説「耶律楚材」は、とても面白かった。
耶律という姓でわかるように、耶律楚材は契丹人。中国の北方で栄えた「遼」の王族。でも「遼」は、女真族の「金」に滅ぼされてしまう。耶律楚材はその「金」に仕えることになりました。ところがその「金」も、チンギスハンのモンゴルに滅ぼされてしまう。有能だった耶律楚材は、モンゴル帝国にも登用され、重臣となって活躍。その際、熟成された高い文化、文明などに価値を見出さない草原の新興国の中で、文明、文化の重要性を解き、結果、多くの人命を救い、今に残る多くの文化遺産を残すことになった、耶律楚材。
陳舜臣さんは、自分が日本国籍ではないこともあり、民族、文化の違いを乗り越えて人類が生きていく方法を、耶律楚材になぞらえながら、いつも考えてた人物でした。
小説以外では「中国の歴史」という力作があって、若い頃の僕は、陳舜臣さんで中国の歴史を勉強したことでした。
久々に陳舜臣さんの名前を見て、ちょっと、嬉し懐かしかったです。
さあ。ホットミルクと菜食健美飲んで、僕も、頑張ろう。