最優秀賞のトロフィー〔6137〕2020/02/03
2020年2月3日(月)晴れ
今日は、お昼から、高知県中央酪農組合連合会の乳質表彰と新年会。毎年この時期にやってますね。
僕がここに酪農家さんのこと書くと、なんか、飲んでばっかしたいなイメージを持たれてる方も多いかも知れませんが、飲む前に、ちゃんとしたこともやってます。もちろん飲むことも大切ですので、飲んでばっかしですが。
この連合会での主たる事業は、乳質向上を目的とした研修や表彰。今日は、昨年一年間の酪農家さんの取り組み成果を、乳質という物差しで評価し、表彰する日なのであります。
そうやって、日々の酪農業務の励みとしていただくことが、高知の酪農のレベル向上につながってゆくのであります。
最優秀賞を授賞された酪農家さんには、優勝カップと賞状、金一封が授与されます。この写真が、長い歴史と伝統を感じさせてくれる優勝カップ。高知県の酪農家さんの歴史が刻まれている、優勝カップ。
高知県と申しましても、県内で、ひまわり乳業へ生乳を出荷して下さっている酪農家さん。その組合連合が、高知県中央酪農組合連合会。略して中酪。
あと、幡多地区には、幡多地区の酪農組合が存在し、レベル向上に向けた取り組みを行なってます。
今日は、中酪。
今日は昨年の最優秀の酪農家さんから優勝カップが返還され、替わりに年度と氏名が刻まれた優勝盾が送られます。そして新しい最優秀の酪農家さんに、この優勝カップが渡されるのであります。最優秀以外にも、優秀賞が4名の酪農家さんに授与され、フォーマルな式典が終わると、いよいよ大宴会が始まります。
飲むのも大事。飲むのが目的ではないけど、高知の酪農家さんにとってはかなり大切な時間となります。本当です。
今は酪農家さんの戸数が減った(生乳の総量はそんなに減ってません)ので、親しい濃密な時間を過ごしてます。
僕が若かった頃。新年会に参加される酪農家さんは40軒を超えており、一人一人に盃を差して廻るのが大変でした。一通り差して廻ると、もう、ヘロヘロ。人数が多いですきんね。差し抜かりがあったら失礼に当たるから、全員、確認しながら差して廻ったことでした。
そして二次会は和風スナックで日本酒、という段取りだった。
今は和気藹々、そんなに苦しくなくお酒を飲んだあと、二次会はひろめ。それから葉牡丹とかなんとか、どういう訳か日本酒ばかりの一日は過ぎてゆくのでありました。いつものこといつものこと。
いや、大切なのは乳質の向上。
乳質審査の基準を申し上げましょう。
今、重要視されるのは、体細胞数と細菌数。
体細胞数とは、生乳中に含まれる、乳房壁などから剥離した体細胞の数のこと。乳房炎などを発症すると体細胞数が増えます。少ないほど良い生乳。日本での目標値は30万/ml以下。これが多いと、風味が劣化します。
今日参加してくださる酪農家さんのほとんどは、この目標をクリアしておられますが、最優秀の酪農家さんは、6万/ml。年間平均しての数値だから、これはすごい。全国でもトップレベルの数値と言えます。毎年、この中酪の最優秀は、それくらいの成績となるレベルの高さ。えっへん。
細菌数は、生乳中の生菌数。もちろん少ないほど良い生乳とされ、1万/ml以下が目標とされてます。年間通して、この目標をクリアし、しかも体細胞値が低いことが、審査の大きな基準となってます。
かつては、乳脂肪とか無脂乳固形分とかの高さが基準となってた時代もあったけど、現代は、それよりも清浄性、安全性などが重要視されるようになっている、という訳です。
高知は、全国的に見ると酪農が盛んな県ではありません。でも、みなさん頑張ってます。中堅どころの切磋琢磨感は、明るい未来を予感させても、くれます。
飲むのは大変ですが、そんな未来を紡いでいくのが、今日のお仕事。
嘘つきました。飲むのはそんなに大変ではありません。
大変なのは、飲んだ翌朝です。