水が豊富で固い地盤で津波がこない〔5988〕2019/09/07
2019年9月7日(土)晴れ
暑い。蒸せます。昨夜は蒸せましたねー。嬉しいことに、まだまだ高知の夏は続くのであります。台風が気になるけどね。なんとか逸れていって欲しいと、強く願うところです。
ここは、会社の近く。第一土曜日の朝なので、清掃活動。会社の近所のゴミを拾いながら歩いてるけど、暑い暑い。汗が噴き出してきますね。
実は今は、テピってます。素敵な図書館、オーテピアに来て、涼しい研究個室に入って、仕事してます。考える仕事。構想を組み立てる仕事。そういった仕事をするのには、ここは最適。夏休みも終わり、まあまあ空いてるし。ビッショリとかいた汗も、快適な空調の中で引っ込み、良い時間を過ごさせていただいてます。土曜日は、テピるに限りますな。
さて。今朝撮影したのは、この場所。この十字の場所に立って、北の方角を撮影してます。右手に見えるのが、ひまわり乳業。今立ってる地点の標高は12.5m。田んぼは、左側へ段々になって低くなり、水路のところで11.6m。今、農業用水が流れてる場所は、かつての物部川の流路。だから、少し低くなってます。
治水地形分類図で見ると、旧河道がよくわかりますね。で、弊社の工場が立ってる場所も、旧河道と島地であることが、わかる。小字名が島地政岡だったりするから、流路に挟まれた小高い場所、というとこが、わかります。
よく、いろんな方から、南海地震の津波のこと、心配されます。実は高知県の最悪想定でも、ギリギリ津波が届かん場所に、工場が立ってるんですよ、と言うと、皆、驚きます。標高は13mあるんですよ、と言うと、更に驚く。海に近いから、もっと低いと思ってるんですね。
でもここは物部川によってつくられた扇状地。四国山地から流されてきた土砂が堆積して扇状地となっていて、比較的硬くて高い地盤が、広がっているのであります。
土地条件図を見ると、そんな状況は、よくわかる。この黄土色が、扇状地。
物部川の伏流水が網の目のように流れてるので、清浄な水が豊富。地盤がそこそこ硬い。津波はここまで上がってこない。
先人は、こんな土地条件図や治水地形分類図もなかった時代に、よくぞこんな立地で工場を建設してくれたものです。
1960年代の航空写真、つまり、この工場が一番最初にできた頃の航空写真が、これ。よくぞこんな場所に、工場を建てました。
もちろん上記のような水と土地の条件もあったでしょうが、この扇状地が、高知でも有数の乳牛飼育地帯であったことも、工場を建てた理由でありました。
写真は、夏空の下の、再生稲、蘖。この平野では、水田を利用した飼料生産を行う「水田酪農」というのも、盛んに行われてきました。
この地の、酪農を支えてきた風景が、ここにあります。
暑いけど気持ちの良い、夏の風景。