人類 貝食べ生き残る〔5987〕2019/09/06
2019年9月6日(金)晴れ
台風が2つ。両脇へそれてくれるとありがたいけど。
金曜日の高知新聞。朝、ひと仕事済ませてから、しばし新聞タイムとなる訳だけども、時々とても嬉しくなったり気になったりするような記事、ありますよね。今朝の高知新聞では、このにっこりで取り上げてみたくなるような記事が、2つありました。
どっちにしようかと迷ったけど、結局こっちにしました。この写真の記事。
採用にならなかったもう一つの記事は、日本新聞協会が、今回の広告大賞に、元広島カープの黒田投手が自費で中国新聞に掲載した「結局 新井は凄かった」と言う両面見開きの広告を選定した、というやつ。あの、新井さん。新井さんが遂に引退を迎えた作秋、盟友で一足先に引退していた黒田さんが、万感の思いを込めて掲載した、素晴らしい広告。話題にもなりました。
見開きの右ページには、過去の、新井さんの不振、失敗、ブレーキなどが掲載された写真入りの記事がこれでもか、というくらいに貼られ、左ページには、真っ赤なページの真ん中に白抜きで「結局 新井は凄かった」。
涙が出るくらい素敵な広告でしたね。
新井さんという人間を見事に表現してるし、愛情が伝わってくる。
不器用で、ヘタクソで、チャンスに併殺で、そんな男が、ただがむしゃらに、一生懸命に、ひたすら前を向いて頑張ることだけを武器に野球人生を送り、最高のエンディングを迎えた。結局、誰もと違う、誰もができなかったような凄い実績と記憶を僕らに残した、新井さん。
このページに詳しく書いてたので、見てみてください。
採用しなかった話が長くなってしまった。
今日の話題にしたいのは、これ。76億人の海図、という連載。今日のは、南アフリカで人類の起源について研究する学者さんの、話。
最終氷期、ヴュルム氷期という氷期の話は、このにっこりでもよく出てくる、にっこり読者の基礎知識。では、その前の氷期は、というと、リス氷期。18万年前~13万年前の、氷期ね。
その頃、現生人類はアフリカで生まれていたことは、わかってます。
僕ら現生人類は、遺伝的多様性が異様に乏しい、と言われてます。つまり、ある時期の、とても少ない人数のグループから、現在の人類に至っている、という訳だ。そうでないと説明つかない。
で、今朝の記事で紹介されてるのは、その小さなグループが生き残ることになった一つの仮説。
リス氷期で寒冷化し、乾燥地帯が広がり、生まれたばかりの現生人類は、絶滅の危機に直面していました。その時、南アフリカの海岸で、貝などを中心とした海の幸を食べて生き長らえ、残ったグループがいて、今の僕らにつながっている、という仮説。
その生活の中で認知革命が行われ、情報伝達が画期的に進み、他の集団よりも優位に立てるグループができあがってきた、という話ね。
なるほど。一つの仮説ではあるけど、なかなか考え方としては説得力、あります。
限られた情報から真実を導くのは、難しい。でもそこには無限の想像力を働かせる余地があり、だから楽しい。
南国市の田村遺跡。
弥生時代を通じて、多くの人々が集住した田村は、この十字の場所。これは治水地形分類図で、伏流水や、旧河道が青く記されてます。田村の集落は、南流する物部の流れと、西流して浦戸湾へ向かう流れの分水嶺、微高地に、あります。
つまり、そこそこ標高が、高い。
弥生時代末期、突然、土佐の中心は国分川方面へと移り、中世まで、田村は歴史に登場しない訳だけども、その理由は。
標高からして、通常の南海地震津波では、田村は、被災しなかったんだと思う。でも、2000年に一度、みたいな巨大津波だと、流されてしまうくらいの、標高。
弥生の田村遺跡と津波の関係って、どうなってるんでしょうかね。
この、考古学者の記事を読みながら、そんなこんなの想像を膨らませ、朝から楽しませて頂きました。さあ。今日も張り切って仕事仕事!