ムラサキホコリかもしれない〔5908〕2019/06/19
2019年6月19日(水)薄曇り
今日梅雨入りしなければ、1951年以降で2番目に遅かった2017年を抜いてしまいます。予報では、今日も明日も降水確率0%~10%なので、単独2位は確実だ。1967年の6月21日梅雨入りという記録が近づいて参りました。ハラハラドキドキしてるのは僕だけでしょうか。たぶん僕だけです。
で、1967年の梅雨明けは7月13日、2017年の梅雨明けも7月13日で、平年よりも早いくらい。梅雨入りが遅かったら梅雨明けも遅い、ということにはならんみたいですね、一概には。今年はどうなるんだろう。
ちなみに、最も梅雨明けが早かったのは1964年で7月1日。一番遅かったのは1954年で、なんと8月2日。8月に入っての梅雨明けは、記録開始以来でも、この年だけね。
そうそう。梅雨入り梅雨明けが確定できんかった年も、あります。いつの間にか、というやつですね。1963年は、梅雨入りが確定できてませんし。1993年には梅雨明けがない。天気のやることですきんね。僕らの生活のようにカチカチと決まっていく訳では、ない。それでも毎年、梅雨のようなものがやってきて、去ってゆくのは、宇宙がびっくりするほど安定しているという証左だと思う。
絶妙の環境の上に生命が生まれ、進化してきた、という奇跡。
生命といえば、粘菌の季節がやってきました。変形菌。去年の秋頃に一度マイブームになった、変形菌。南方熊楠が研究し、昭和天皇が研究し、迷路の最短コースを解き明かす能力を検証した研究はイグノーベル賞を受賞したという、粘菌。変形菌。
生命の不思議を考えさせてくれるのが、変形菌。という話は、去年にも書いたと思うけど、また書きます。
変形菌は、アメーバのように増殖し、移動します。動物のように。そして時期が来ると(誰がその時期を決めてるのか知らんけど)、子実体という形状に変化し、胞子を撒き散らして繁殖します。植物のように。
そして胞子から原形質が生まれ、アメーバのようになり、朽木などの表面を移動しながら増殖していく。動物のように。そして子実体を形成し、胞子を飛ばす。植物のように。
動物と植物の間をいったりきたりする生物、変形菌。この生き様は、動物って何?植物って何?と考えさせられ、遂には生物とな何だろう、という極めて形而上学的な思考にまで人を引きずり込んでしまうのである。言い過ぎました。ちょっと大袈裟。でもね、本当に不思議なので、のめり込んでしまう人、多いみたいですね。僕の周囲には居ないけど。
今年初めて見たのは、三嶺登山したとき。雨が降ってたけど、朽木の裏にオレンジ色のマメホコリらしき変形菌を発見。嬉しかったです。
ここは、後免の町中にある熊野神社さん境内。道路沿いに切り株があって、その表面に白っぽいものが見えたので、近寄って見てみました。最近、遠近両用メガネの老眼の度を強くしたので、去年よりもよく見えます。よし。たぶん変形菌だ。
素人なのでよくわからんけど、ムラサキホコリの変形体に見えました。こんなに白いのになんでムラサキホコリかって?
ふふふ。この動画を見てみよう。変形体から子実体に変わりゆく様は、なんとも言えないスペクタクル。そんなのをまとめた動画もYouTubeにあるので、楽しんでみよう。これ見てると、飽きませんよね。
キノコ類は、地中に菌糸を張り巡らしてます。その菌糸自体がキノコであって、地上に出てきてるのはその繁殖用の子実体。
変形菌は、あくまで朽木の表面とかで生きています。だって、どんどんとアメーバみたいに移動してますもの。変形菌は、朽木などを分解する菌、バクテリアを食べるから、もし変形菌がいなかったら分解者が増えすぎて、地球上のバランスが崩れてしまう、といった文章をどっかで読んだことあるけど、どうなんでしょうかね。とにかく、今の地球環境のバランスにとって変形菌はなくてはならないもの、ということは、確かだ。
地球環境の、絶妙のバランスの上で生きていく生物たち。僕ら人類もね。粘菌(変形菌)は、「生きる」、ということを考えさせてくれるのだ。