金星、ウルティマ・トゥール、惑星X〔5728〕2018/12/21
2018年12月21日(金)晴れ
金曜日。今年の金曜日も、今日を入れてあと2回か。そんな訳で会社から見た金星。午前5時過ぎ。工場の灯りの上に輝く金星。少しボケて大きく写ってるけど、今、夜明け前の空には美しい金星が見えます。
金星と言えば「あかつき」。幾度も、「あかつき」の挫折と復活については書いて来ました。今「あかつき」は色んな観測を行なっており、色んな成果を僕らにもたらしてくれている。あの金星を周回しながら。
旧ソ連によって探査機が送り込まれ、とんでもなく過酷な地表であることがわかった金星。地球に一番近い惑星なのに、まだまだ謎に包まれている金星。人類を送り込もうとしているのは火星で、金星に行ってみたい、と思う人は居ないだろうね。
金星が地球に一番接近すると、4200万キロ。
こんなページがあって、今現在の、地球から惑星までの距離を瞬時に計算してくれるの、ご存知でしょうか。これによりますれば、今、あの金星は0.5555AUの距離にある。1AUは149,597,870,700mなので、8310万キロ。接近するときは、今の半分の距離になる訳で、その時の明るさは4倍になるのか。金星、おそるべし。
近い惑星は金星。遠い惑星は海王星。現在地球から30.19AU。45億キロといったところか。一昨日ご紹介した太陽系最果ての天体、ファーアウトは180億キロ。遠い。
一昨年冥王星に近づいて鮮明な画像を送ってきたニューホライズンズは、今、43.4AU。65億キロ。冥王星よりはかなり遠いけど、ファーアウトまでだと半分も行ってない。そう考えるとボイジャー1号、すごい。もう200億キロ超えてると思う。
でもこのニュー・ホライズンズがすごいのは、あと11日後の2019年元旦、2014 MU69という天体に接近してフライバイするというんですね。公募でつけられた仮名称が「ウルティマ・トゥール」。ハッブル宇宙望遠鏡が見つけた、直径30kmくらいのボコボコの天体。そこでフライバイするんだそう。すごいね。いや、冥王星の遥か彼方の直径30kmの天体をフライバイ。データが地球に届くのに6時間以上かかるんですきんね。とにかく、そんな彼方の天体を、すぐ近くで撮影した画像で見ることができるというロマン。すごい。
ロマンと言えば惑星X。天王星などの軌道のずれから、まだ発見されてない惑星があるんではないか、と昔から言われてきました。種々の観測の結果、惑星レベルの大きさの天体の存在は、今では否定されてます。でも、そんな仮説は今も時折くすぶり、数千AUの場所に、もしくはそれより遠くに、木星レベルの大きな惑星Xがある、てな話もあり、それもまた観測で否定されたり。そんな繰り返し。
最果ての地には、人々の想像を掻き立ててやまないロマンがあるんですな。
いや、あの地球から一番近い惑星金星も、その凄まじい地上環境など、ロマンを掻き立てて、やまない。